13日の参院予算委員会で、自民党の衛藤晟一氏の質問に対し、
参考人として出席した原子力委員会の青山繁晴専門委員が、
東京電力福島第1原発事故について
「津波の直撃を受けた段階では、原子炉建屋はまだしっかりとしていたが、
その後の判断ミス、対応の遅れによって水素爆発が起き、
放射性物質が漏えいした。全てではないが多くのものが人災だ」
と答弁したとの事。
津波の直撃を受けた後だけが人災なのだろうか?
東京電力福島第一原発の1号機が、営業運転を開始したのは1971年3月である。
津波の被害を受けたが、原発事故を起こさなかった福島第二原発の1号機が
営業運転を開始したのは1982年4月で、約11年の開きがある。
以下の2つの図は、福島第一と第二の津波の浸水高さを表した図である。
福島第一の海水ポンプは、津波で破壊されてしまった。
福島第二の海水ポンプは、水の浸かって機能しなかったが建屋で覆われている。
東海原発では、3基ある海水ポンプの内、防波壁が工事中の1基が水没したが、
残る2基は無事であった。
各原発を襲った津波の高さが違うが、何故福島第一原発には
海水ポンプに建屋や防波壁が無いのであろう。
また先日TVで、4月末に竜巻に襲われ全交流電源喪失に陥ったが、
ディーゼル発電機が稼働し、冷却機能が保たれたブラウンズフェリー原発の
公開映像を放映していた。
ブラウンズフェリー原発はテネシー川に面しており、テネシー川が氾濫しても
ディーゼル発電機が水没しない構造になっているし、防水扉も完備されている。
ブラウンズフェリー原発は、福島第一原発と同じ時代の1974年に稼動している。
チェルノブイリ原発事故を見ても判る様に、大きな原発事故が起こった場合の
甚大さを考えれば、最良最新の対策を講ずるべきであるが、
何故東京電力は対策を講じなかったのであろうか。
最良最新の対応策を講じなかったところに、東京電力の慢心があったと思う。
対策をするには100億単位の大きな費用が必要であるが、
4兆を下らない今回の被害総額に比べれば安いものである。

