月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。
舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる物は、
日々旅にして旅を栖(すみか)とす。
松尾芭蕉の『奥の細道』は、中学の時に習った。
その冒頭部分が気にって暗記していたのだが、かなり忘れてしまった。
『うたかた(泡沫) 』の記事でも『方丈記』の冒頭部分を記したが、
『奥の細道』の冒頭部分の表現にしても、
長い宇宙の年齢に比べたら、人間の存在など
一瞬の儚い出来事である事を表現している様に思えた。
夜空を見上げて、天体望遠鏡で星を眺めていた小学校の高学年から、
「人間の存在はちっぽけで儚いものである。」という無常観というか
虚無的な考えを持っていて、適当な人生を送って来たと思う。
人間誰しも生まれた時から、『死』という目的地に向かって
歩き出し旅を始める訳であるが、死を迎える時、
つまらない旅であったと思うか、楽しい旅であったと思うかは、
心持ち次第なのであろう。