休日なので、
以前から気になっていた
自宅の電話台周りを整理をしようと、
パソコンのルーター類をいじっていた。

蛸足配線を何とかしようと、
コンセントを抜いたり差したりしていたら、パソコンがインターネットに繋がらなくなってしまったのだ!
「あ~、どうしよう~」
私は声にならない声をあげた。
私がこの世で一番苦手とする相手は、
パソコンである。
苦手を通り越し、
恐怖に感じることさえある。
どうやら相手も薄々気付いているようで、
私が使う時に限って、
無理難題を押し付けてくるのだ。
得体の知れない邪気さえ感じる。
日頃、冷静沈着な私であるが、
パソコントラブルの時だけは、
頭の中は真っ白、
茫然自失となる。
自分を見失うというのは、
こういう時のことを言うのであろう。
さて今回の場合は、
たまたま妻が家にいたので、
多少は心強かった。
それにもかかわらず、
声は裏返り、喉が異常に渇き、
口の中はカラカラ。
心拍数はMAXのはずなのに、
頭のてっぺんと手足の先は冷たい。
それなのに汗ばむ、手のひらと足の裏。
あ、ヤバイ。
そろそろ脚が震えそうだ。
これでは産み落とされた直後の子馬である。
フリーズしている私に妻は、
「サポートセンターに電話してみたら?」
とアドバイスするが、
心なしか耳も遠くなっている。
小刻みに震える指で
なんとか教えられた番号を押して、
相手が出るのを待つ。
果たして今の心理状態で、
的確に状況を説明出来るかどうか
さらに不安に襲われたその時、
繋がった。
どうやら音声ガイダンスタイプだ。
「○○サポートセンターです。音声案内に従い番号を押して下さい」
「??…」
自分がどのケースに該当するのか、
よく分からない。
再びフリーズしている私を見かねて、
妻が電話を代わってくれた。
どうやら、オペレーターに繋がったようだ。
私は固唾を飲んで、
そのやり取りを窺った。
直立不動の姿勢で。
妻が的確に状況を説明しながら、
オペレーターの指示通りに
コンセントを抜いたり差したりしていたら、あら不思議!
あっという間に正常に戻ったのである。
私は安堵のあまり、
崩れ落ちそうになる身体を必死に堪え、
絶体絶命のピンチを救ってくれた妻と、
よく分からないが世界中の何者かに向けて
感謝の意を表明した。
ふと時計を見ると、時刻は16時30分。
永遠にも感じられた恐怖の時間は、
僅か50分だったのだ。
これが数時間続いていたら、
私は壊れていたかもしれない。
その後私は、気分を立て直そうと、
いつもより大分早めに風呂に入り、
ビールを飲んでいつもの自分を
取り戻そうとしたのであった。
「まさか、そんな大袈裟なぁ」
と言う方もいると思うが、
これはほぼ事実に基づいている。
だってこの日私は、
ブログを書く気力もなかったぐらいだから…。
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