あれから半年… | メンズビギ マルイシティ横浜店 GM(ゼネラルマネージャー)の極私的ブログ

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いや、ほんとに便利だな
リブログって。

でも、自分の記事をリブログする人っているんだろうか?

まあ、いいか…。


先日、本屋に立ち寄ったら
やっと出ていたのだ。

宮本 輝のライフワークとも言える、
流転の海゛第八部、

長流の畔」が!

作者自らの「父」を描く大河巨編である。





第七部「満月の道」を読んでから約2年。

その間、てっきり最新刊かと間違えて、
また同じ本を買ってしまってから
半年が過ぎようとしていただけに、
゛テルラー゛の私にとっては、
待ちに待ったと言っても過言ではない。
私は、一度好きな作家が現れると、
その人の作品を片っ端から読んでいく
クセがある。

宮本 輝も、そんな作家の一人だ。


彼の作品には、日本がまだ貧しく、戦争の傷痕があちこちに残っていた時代を舞台にしたものが多い。

私が生まれたのは、昭和39年である。
よく考えると、戦後からまだ20年弱の時代だ。

思えば子供の頃は、まだ道路が全部舗装されてないし、馬が歩いてるのを目撃したこともある。

トイレは汲み取りの和式が当たり前。
学校では栄養を補うために
お昼に肝油が配られていた。
北海道の中学校では、ストーブ当番が石炭を教室に運んでいた。

小学生の頃行った上野では、
傷痍軍人を見て怖かった思い出もある。

だから、戦中戦後の貧しさは知らないが、
その名残は鮮明に覚えているのだ。
さらに、一世代前の親からも、
その匂いは嗅ぎとっている。


宮本 輝の作品は、とても抒情的である。
そして、その抒情性の背景にあるのが、
当時の社会や人間のリアリズムなのではないだろうか。

彼の作品を読んで泣けてしまうのは、
普段は自分でも気づかない
心の奥に眠っている記憶や感情が、
刺激されるのだろう。


ところでこの最新刊、
買ったはいいけど、
読むのモッタイナイなー。

どうせ次はまた、
2年ぐらい待つんだろうなー。


全然関係ないけど、
自分がとても古い人間であることを、
今回はつくづく思い知らされた。
だって、近所を馬が歩いてるのを見たなんて…。



メンズビギ  マルイシティ横浜店  GMより

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