こんばんは
暖かい日が続きますね~
おかげで花粉も飛び始めました
でも、この春は花粉症なんかで文句言っていられないぐらい、新型コロナウィルスの脅威が…
あまり神経質になってそれが逆にストレスになるのも良くないですが、どうぞお気をつけくださいね。
さて、昨日のサンデーモーニング「風をよむ」では、アウシュビッツ収容所解放から75年というテーマを取り上げました。
ちょうど、その問題を扱った「ジョジョ・ラビット」という映画が公開中なので、それも少しご紹介しました。
私はまだ観ていませんが、ぜひ観たい映画の一つです。
そして、ユダヤ人迫害というと、必ず思い出すのが、5年前にサンデーモーニングの取材で訪れた、ドイツのザクセンハウゼン収容所。
ベルリンから車で2時間ほどの郊外にあります。
世界中から見学者が訪れていて、各国語のパンフレット(もちろん日本語も)がありました。
そして、本当にすぐ隣に民家が多く立ち並んでいて、驚きました。
ここにも20万人ほどがナチスによって収容されました。
ユダヤ人のみならず、政治犯、同性愛者、外国人など多くの人が命を落としています。
建物のほとんどは取り壊されていますが、いくつかの施設はまだ残されています。
暗く狭い廊下の両側には、多くの部屋が…
映画などでよく描かれる、大部屋です。
「より重い罪」と判断された人たちは、この独房に収容されます。
トイレには、隣との仕切りがありません。
人間としての尊厳を奪われていたのがわかります。
銃殺場。
次第に「撃ち殺す弾がもったいない」という理由で、ガス室にとって代わられました。
見せしめのため拷問に使われた台や、人体実験室も残されています。
どれだけ薬を投与すれば人間は死ぬのか…という実験などが行われました。
(人体実験室に入ったのが夜で、裸電球一つしかなく、暗いのと怖いので、写真を撮るのもはばかられました)
そして、入り口には「働けば自由になれる」という文言が。
これは、アウシュビッツと同じ文言だそうです。
もしかしたら、収容される時には、一縷の望みを抱いていた人もいたかもしれません。
でも、この言葉が偽りだと知った時の絶望は計り知れません。
この取材では、ヒトラーユーゲント(ナチスの少年部)にいたご老人にもインタビューを行いました。
アパートの4階でひっそりと一人暮らしをしている元ヒトラーユーゲントの方。
少年部だったので、ご自分が直接ユダヤ人に迫害を行ったわけではありませんが、やはり責任を感じていると。
どうして入ったのか伺うと、「制服がかっこよかったし、その年頃になると入るのが当たり前だと思っていた」と。
ジョジョ・ラビットに出てくる少年と重なります。
当時の仲間と会うことは一切ないとか…
「無限の恥を感じている」とおっしゃっていました。
でも、70年以上経った今も、当時の「党歌」を朗々と歌えることに驚きました。
そして、足がお悪いのに、はるばる日本からやってきた私たちに、お茶やお菓子をふるまってくれました。
人恋しかったのかもしれません。
ドイツは、これまで負の歴史から目をそらさずしっかりと刻み付けて、二度と過ちを起こさないという強い決意を持つ国だったと思います。
そんなドイツで、ネオナチが台頭し、ナチスを再評価する勢力が伸びている。
同時に、移民排斥の声もどんどん高まっています。
世界がまた同じ過ちを起こさないために、私たちはどうすれば良いのか、とても難しく、でも、解決しなければいけない問題を突き付けられた気がしました。
「ジョジョ・ラビット」も近いうちに観に行こうと思います。
(ちなみにユダヤ問題をテーマにした映画の中で、私が一番好きなのは「ライフ・イズ・ビューティフル」という作品です。
機会があれば観てみてくださいね)
では、また寒さがぶり返すようです。
どうぞお気をつけて…