蜘蛛の糸
これはあくまで物語の話ですが
芥川龍之介の「くもの糸」は
子供心にとても響いたのです。
以来、いつも蜘蛛を殺さずに、見逃す時には
カンダタの気持ちになって、
「いつか、私を助けてくれるかも」と
虫だけにムシの良いことを考えているのですが。
夏場になると、夜の散歩中
あちこちでブリゴキを見かけるのです。
「ヤダヤダ、ウチに来たらイヤだから踏んで~」と言うと
夫が「サンダルの裏が汚れるのがイヤだ」と。
ごもっとも!
そうだ、そのサンダルで家の中に入られるのはもっとイヤだ!
「おまえ、良く覚えておいで。助けてやるんだからね」と
ブリゴキに念押して恩返しを期待たのですが・・・
ふと考えたー。
私が死んで地獄に落ち苦しんでいる時に
たとえ救いといえど
ブリゴキの触角がニョロンと天国から降りてきて~~~
はて、その触角にぶら下がれるでしょうかー
いや、触れない・・・。
知らず知らずに触角を這い登っていたとして、
ドコかで「ブ、ブリゴキだ!」と気付いた時点で
驚いて手を離してしまうに違いない。
あれ~~~~っ
そして真っ逆さまに地獄へ舞い戻るのであった・・。
は~、悲しい・・・