読書㊷ 『数学の世界史』 (その2) | そういえば・・・

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橋本商工株式会社の社長のブログです

先日やっとこ『数学の世界史』を

読了しました。全361ページ。

 

 

 

いやはや難しくわからない部分

の方が多かった。わたしを以て

しても(笑)。

 

 

しかし何で読み切れたかというと、

 

 

「スキマ」が多いからです(笑)。

 

 

ちなみにこのページではオイラー

の等式(18世紀)を紹介している。

自然対数の底 e (ネイピア数ともいう、

17世紀) の虚数 i (カルダーノの発見、

16世紀)と円周率πの積のべき乗が

マイナス1になる、という美しさ,

と書かれている。

 

べき乗  乗という漢字。

いままでひらがなであった理由が

わかりました。よめんわ。

 

 

著者の加藤 文元先生も17世紀、

18世紀、19世紀の数学を

もっと多く語りたかったかも

しれませんが、いくら熱く

語っても、読者の理解が得られ

ないのを知ってか、そのあたり

の時代は数式よりも文章が

断然多くなっている。

 

氏によると、近代の数学は

「空間の学問」だ(と言い切る)。

あと曲率。

言ってる意味が理解不能なのは

悲しいが、しかし、わからない

なりに、読んで良かった本で

あった。読了後に清涼感あり。

 

 

 

人類の歴史と数学の発展が地域々々

で独自の進数、言語とともに発展し、

一時は世界でその時代をリードした

(地域の)数学も、最終的に「近代西洋

数学」の流れをくむ「現代数学」に

制覇されるさまは、まさに人類史

と同じである。

 

 

12世紀のルネッサンスで当時、アラビア(語)

で発展していた数学は、ラテン語に

翻訳(大翻訳時代)され、蛮族の地・

ヨーロッパで開花、発展する辺りは

この本の読みどころの一つである。

 

 

地中海、商人、交易、そして

大航海時代や活版印刷の発明。

また円と円周率への果てしない研究、

その成果が微分積分の発見につながる。

 

 

また古代インド数学で発見された

『ゼロ』の概念と、アラビア数字の

もつ『機能性』の組み合わせが、

世界に普遍的な価値と利便性を

認めさせたあたりも面白い。

(それが証拠に、楔形文字、

ヒエログリフ(古代エジプト象形

文字)、ローマ文字、漢字で筆算

(たし算)できる例はない)

 

 

この本を数学嫌いが手にする

ことはないかもしれない。

が、読めばいかに小学校+中学校

+高校の12年間の算数・数学教育が

手短に、要領よく、やさしく、

この人類が苦心して手にした

『知恵』(=数学)を教えて

くれたかが、わかるはずだ。

 

人類の歴史6000年(BC4000年+

AC2000年)? 7000年?

正確なところはよくわかりませんが、

仮に6000年としたとき、それを

たったの12年で教えれば、少し

くらいは難しさも出てこよう。

それが数学の難しさの原因である。

 

とはいいながら、sin,cos,tanで

有名な三角関数(三角比)はギリシャ

の天文学者ヒッパルコス(BC150頃)

が完成させたというのだから、

高1(数学教育10年目)でやっと、

BC150年の数学を学んでいる

こととなる。

よって現代人はこの程度でわかり

ません、と言っては、古代人に

笑われちゃうのだから、しっかり

学ばなければいけないのであーる。

 

 

話しが飛ぶが、二次方程式の

「解の公式」は平方根(ルート)

を習えば、中学二年生でも理解できる。

 

しかし、つづいて『三次方程式の

解の公式(カルダーノの公式)』、

『四次方程式の解の公式

(フェラーリの公式)』というのが

あることは知らなかった。

昔の人は頑張った。

『五次方程式の解の公式』は

(出来)ないそうだ。

 

 

三次方程式の解の公式をインターネット

でのぞいてみたら、とても手に負える

代物ではなかった。カルダーノはこの

過程で虚数 i ※ を発見したらしい。

 

※ 二乗してマイナス1になるアレ