今日は、ナショナルジオグラフィックの記事『「最も奇妙な惑星」天王星をめざせ、惑星科学者らが提言』に触発されて描きました。

 

 

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カラーパレット

絵は、Voygerが天王星を使ってスウィングバイをおこなった様子をイメージして描きました。

 

天王星

※1 NASA(Soler System Explotion)より

 

要約

 

 天王星は、おそらく太陽系で最も奇妙な惑星だ。この氷の巨大惑星は、ある時点から横倒しになり、そのまま横向きに自転している。そして、十数本の環が周りを取り囲み、27個の衛星が周囲を回っている。
 「惑星科学と宇宙生物学の10年戦略」と題する報告書で、NASAに対して、天王星へのミッションを今後10年間の最優先事項とすること、できれば2031年にも天王星探査機を打ち上げることを提案した。
 天王星の大きな魅力は、太陽系のもう1つの氷の巨大惑星である海王星とともに、銀河系で最も一般的なタイプの惑星であるかもしれないという点だ。科学者たちは、天王星の奇妙な磁場、内部構造、驚くほどの低温などの謎を解くことは、銀河系のあちこちで見つかっている氷の巨大惑星を理解するためだけでなく、太陽系の歴史に関する手がかりを得るためにも重要だと考えている。
 今回提案された「ウラヌス・オービター・アンド・プローブ(天王星周回機・探査機)」ミッションでは、周回機が数年がかりで天王星とその衛星たちを観測しながら、小型の探査機を放出して天王星の大気も調べる。

●未来の惑星間探査機

 惑星科学コミュニティーでは、「ディケイダル・サーベイ(10年ごとの調査)」と呼ばれる大規模な調査を行い、次の10年間に優先的に行うべき探査・研究について勧告する報告書をまとめている。
 2011年に発表された前回の10年戦略では、火星のサンプルリターンを優先するよう提言していた。NASAの火星探査車「パーシビアランス」は、現在、このミッションの第一段階を完了しつつあり、赤い惑星の表面を走り回りながら岩石や土砂を収集し、いつの日か地球に送り返すために貯蔵している。

 

木星の氷の衛星エウロパ (※1)

 

 2011年の10年戦略では、木星の氷の衛星エウロパの探査も推奨され、2024年に打ち上げ予定の探査機「エウロパ・クリッパー」ミッションにつながった。エウロパは、太陽系内で生命が見つかる可能性が最も高い場所の1つだ。
 そして3番目に高い優先順位をつけられていたのが、天王星へのミッションだった。
 2022年の10年戦略では、太陽系の地球以外の天体の生命、特に、火星の地中や、ほかの惑星の衛星の内部海に生存しているかもしれない「表面下の生命(subsurface life)」を探すことの重要性が強調された。

 

土星の氷の衛星エンケラドス (※1)


 土星の氷の衛星エンケラドスは、その内部海に生命圏が栄えている可能性がある。エンケラドスへの訪問は、新しいフラッグシップ・ミッションとして2番目に高い優先順位が付いているが、水蒸気や氷の微粒子を噴出しているエンケラドスの南極を探査するための条件が整う2050年代までは実現しないかもしれない。
 なお、2022年の報告書で最優先のミッションに選ばれている天王星は、生命が存在している可能性は非常に低い

●天王星の極寒の世界

 ギリシャ神話の天の神ウラヌスにちなんで名付けられた天王星は、科学者がこれまでに発見した数千個の系外惑星を理解する鍵になるかもしれない。系外惑星の多くは天王星とほぼ同じ大きさなのだ。
 天王星がいつ、どのようにして横倒しになったのか、ここまで傾いた惑星が、どのようにして整然とした衛星系を保持してきたのかはわからない。天王星の内部構造についても、海王星よりもずっと低温である理由も、よくわかっていない。さらに、ボイジャーが観測した天王星の磁場は、非常に変わっていて、自転軸から大きくずれて、傾いてた
 ハッブル宇宙望遠鏡や地上の天文台での数十年に及ぶ観測は、天王星の環に見られる奇妙な熱的特性、表面に噴出して広がる明るい雲、輝くオーロラ、強力な風などを発見してきた。2003年にも、新たな衛星がいくつか発見されている。
 今回提案されたミッションの費用は42億ドル(約5400億円)にのぼる可能性があるが、天王星系に対する私たちの理解は大きく深まると期待される。計画では、探査機が天王星の大気の中を降下し、その組成を詳細に測定する。さらに、複数の科学機器を搭載した大型の周回機が、何年もかけて天王星とその環と衛星を精査する。

 

天王星の衛星ミランダ (※1)


 天王星の衛星ミランダは、太陽系で最も奇妙な衛星の1つだ。ボイジャーが撮影したミランダの画像は、さまざまな地形をでたらめに継ぎ合わせたように見える。そして、この画像にはミランダの片面しか写っておらず、裏側がどうなっているかは見当もつかない。

 

ティタニア (※1)

 

オベロン (※1)


 さらに重要な目標は、天王星の周りを回るティタニアやオベロンなどの氷の衛星が、木星の衛星エウロパや土星の衛星エンケラドスのように、地殻の下に海を隠し持っていないかどうかを探ることだ。こうした海には岩石質の海底があり、生命にとって必要な有機物を豊富に供給しているかもしれないと考えている。その量は、太陽にもっと近い木星や土星の衛星の海の有機物より多い可能性がある。

●その時を待ち続ける

 惑星科学者が天王星のクローズアップ画像を見るまでには、しばらく待たなければならない。探査機が到達するには、何年も、何十年もかかるからだ。
 惑星の並びを考えると、ウラヌス・オービター・アンド・プローブは、2031年から2038年までの間か、それよりも後に、スペースX社のファルコンヘビーロケットで打ち上げられることになるかもしれない。宇宙に出てから天王星に到達するには最短でも約13年はかかるので、天王星周回軌道に入るのは早くても2040年代半ばになる。
 

 

ハート

 

ウクライナ対ロシアの戦争が終わるまで、掲載を続けていきたいと思います。

 

 

平和への祈り「鳥の歌」

 

「私の生まれ故郷カタルーニャの鳥は peace、peace と鳴くのです」(カザルス)

 

ウクライナ民謡

 

 

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