タクシーに乗って君と出かけた。


雪が降ってきた。


雪は全てを包み込むように
黒いアスファルトを覆い隠していった。


しばらく走ると雪の塊が一車線塞いでいるのが見えた。
雪の塊に近づいていくと対向車が正面に見えた。

運転手がブレーキを踏む。

タイヤがロックした車はスリップしコントロールを失った。


車の側面が”ゴツン”と雪の塊にぶつかった。
雪の塊に当たった衝撃で君は弾かれ、僕の胸に顔を埋めるように弾かれた。

肩に手を回すと、君が顔をあげた。

ほんの少しだけ赤くなった君の顔がすぐ目の前にあった。
僕らはゆっくり近づいていった。


そして・・・







目が覚めた。


夕暮れ時の転寝。
夢の話。