あなたを偲んで南へ歩く〜『雨の御堂筋』〜 | 長谷川のブログ

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美術や社会科学、音楽について趣味で書いているブログです。

昭和46年、私が生まれた年に発売された『雨の御堂筋』、歌唱は欧陽菲菲さんです。


名曲というものは、このYou Tubeの時代でなくても、歌謡曲全盛時代は20年位はテレビで歌われていましたので、私は知っているだけです。


私が20代の頃、年上の友人から、「そんな昔の歌(何の歌だったか忘れた)を知っているのは、年を誤魔化しているんじゃないか?」と言われましたが、私は間違いなく昭和46年生まれでございます。


それで、私が1番好きな歌は『有楽町で逢いましょう』だと以前ブログに書きましたが、この『雨の御堂筋』も、私が好きな歌の中の第1グループに入ります。


確か、欧陽菲菲さんはこの『雨の御堂筋』でレコード大賞新人賞をとったのではないでしょうか?(ググりません)うる覚えです。


『有楽町で逢いましょう』(昭和33年)にしても、「雨の御堂筋」(昭和46年)にしても、この昭和の時代の歌には、特徴があります。


歌に、情感が溢れているのです。

心の情景(歌詞)から、その歌の主人公の気持ちだけではなく、風景まで飛び出してくるのですから、この「歌謡曲の衰退」は「日本人の心の衰退」でもあると思うのですが、どうでしょうか。それは、「日本経済の衰退」とも結びついており、「日本経済が衰退」したから、「歌謡曲が衰退」し、「日本人の心が衰退」とも言えるかもしれませんが、どの道この道、「衰退」しているのは確かで、進化しているのは「情報ツール」だけかと私は思うのですが、どうでしょう。


『雨の御堂筋』の歌詞の中には、今では口語ではあまり使われない(生きている人間に使う、という意味では死語でしょう)、


「偲んで」


という言葉が出てきます。


「あなたを偲んで南へ歩く」


今の時代、口語でも文語でも、「偲んで」(しのんで)等という言葉は、生きている人間に対して使いません。


「梅田新道 心斎橋と 雨の舗道は淋しく光る あなた あなたのかげを あなたを偲んで 南へ歩く」


あなたを偲んで南へ歩く?


今の時代は、偲んで歩く時代ではありませんね。


以前もブログに書きましたが、人間は「ないものをねだります」ので、私の中で、「有楽町で逢いましょう」や、『雨の御堂筋』が好きな歌なのだと思います。


少し時間が空きましたので、この1ヶ月位はブログ更新頻度が、1ヶ月だったものが、「数日」になると思います。


次回は、宇多田ヒカルさん、藤圭子さん、中森明菜さん、本当は沢山書きたい事があるのですが、趣味で書いているブログに数分の労力も費やしたくないので、以上になります。