オリエント時計(続きの続き)

アンティーク、ヴィンテージと呼ばれている時計です。
本来であれば、100年以上前のモノになるのでしょうか?
ただ腕時計の場合、だいたい戦後の製品で、昭和の時代のモノを言っているように思います。
腕時計が生まれたのが、第一次大戦あたりで、それ以前は懐中時計。
クォーツ腕時計が1969年からで、1970年代半ばから1980年代は日本で機械式はほとんど売れない、機械式時計氷河期になりました。
時間が正確で、値段の安いクォーツ全盛の時代の到来です。

日本製機械式腕時計のアンティークものは、このクォーツ全盛以前の時計といった感じです。
とはいえ、50年以上前の時計ですから、「買えば使えます」とは言えません。
手入れ(OHや修理)がもれなく付いてきます。
ちゃんと維持するには結構、お金がかかってしまうこともあります。
「購入費より修理代の方が高く付いた」はよくある話です。
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ロイヤルオリエント 19石 1959年発売

さて、オリエントに限らず、個人的に1960年前後の腕時計が品、質共に素敵です。
ちょうど、日本製がスイス製に追い付いたと言われる時期ですね。
まだこの時期は手巻き式も多く、自動巻きが全盛になるのは1960年以降なので、過渡期と言えます。
軽く薄い手巻き式
重く厚い自動巻き
すぐに自動巻きも薄い製品が開発される日進月歩の時期でもあります。
そんな時期なので、魅力的な腕時計も多く、憧れの時期でもあります。
オリエントスターダイナミック、ヒノマチックスポーツ
○○オリエントであればマルス、ジュピター、ロイヤル、、スーパーオート、オリンピア、グランプリあたりが1960年前後の有名どころですね。
ユニークダイアル(変わり文字盤)の多さもオリエント時計の魅力です。
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ロイヤルオリエント 21石のムーブメント
手巻きなので、ムーブメントもスッキリしています。

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スーパーオートオリエントのムーブメント
オリエント初の自動巻きです。ローターと巻き上げ機構が見えています。

往年の大スター、スティーブ マックイーン御用達のギングダイバーはもう少し後、1960年代後半からの製品。

他のメーカーにはないようなユニークで魅力的な時計があります。

もちろん、落ち着きと品のあるオーソドックスな時計も魅力的です。

つたない文章で長々と書きましたが、伝わりますでしょうか?

この時代の機械式時計のムーブメント含め美しいものが多く、遊び心もあり魅力的で眺めていても飽きません。
これからのJAPAN MADEにもそうあってほしいと思います。