弧舟を読んでみた。 | 内藤接骨院 院長の日記

弧舟を読んでみた。

弧が問題になってきた。
高齢者に限らず、若者にもその波が押し寄せてきている。
そんな状況の中で、退職後の初老の人たち・・・
いわゆる団塊の世代の人たちの現在おかれている立場を代弁するかのような本である渡辺淳一の弧舟を読んでみた。


大手企業の重役クラスにいた人たちが退職後、どのようになってゆくのか・・・
定年が迫ると、最初に選択が迫られる。
飛ばされるか、窓際に追いやられるか・・・・
そして栄転ではなく、たいていの場合、いまのポストとはほど遠い部署に転属させられてしまう。

ここに組織の抗争が加われば、組織内部での勝ち組と負け組がでてしまうことになる。


それを嫌って、退職の道を選択した主人公の威一郎は、いままでの華やかな役職のポジションを持った会社人としての生活から、周囲の環境が一変してしまうことにショックを受ける。

家庭では、普段いなかった時間に夫がいることにストレスを感じる妻など家族との間に葛藤を生じ、その狭間で生きがいを求めて若い女性にすがりたくなってくる。


趣味に走ろうと努力したが、碁の倶楽部もなにもかも、平日に暇つぶしをしているのは、行き場をなくした老人達の集まりに感じて抵抗を持つようになる。

心のよりどころはいままであまり相手にしなかったペットの犬とデートクラブの若い女性・・・・
そしてその犬や女性によって、生きがいを見つけてやる気をもう一度与えられるという展開だ。


60で定年は確かにいまのご時世、高齢化社会となったいまではあまりに早い引退と言わざるを得ない。

確かに若い人たちにも働き先が見つけにくくなってきている昨今ではあるが、生きがい、やりがいのある人生をもっと後押ししてれる世の中でなければ、国民は生きがいをなくしてしまう・・・・。


若者は柔軟性があり、高齢者にはだんだん柔軟性がなくなってくる。
生きがいも、いままでの価値観が構築されてしまっている高齢者であればあるほど、自分の価値観での生きがいしか求められなくなってしまっている。

若者は様々な経験を通して、生きがいをいろいろな角度から見出してゆけるし、方向転換もわりとスムーズに行うこともできる。


これら、年代によるギャップを理解してそれぞれの年代に応じた生きがいをもたらすことのできる社会がこれからの我が国の課題となってくるのではないだろうか。

その道の先駆者は現役を退いた方々が多くいらっしゃる。 そのなかで道を求めて模索し、若者と高齢者がコラボして新たに起業できれば、これからの日本も救われてゆくのではないだろうか。


引退後の人生・・・・
私の場合、自営業だから、自ら引退をいつにでも決められる・・。
が、その後の人生を生きがいあるものにするにはどうしたらよいか・・・。
そろそろ考える時期なのかもしれない。