2回目は突然やってきた

連休忙しくなるという彼が会いたいと言ってきたのだ



無理やり時間を作るとなると…と仕事後の時間を提示してきた

私はその日程に応じることにした



かなり多忙な仕事の日だが、彼は必死にこなして予定通り向かってきていた

多忙で疲れ切っている中、2時間少しの距離を仕事後に飛ばしてきた

前夜も遅くまで仕事をしておりほとんど寝ていないと思われる

正気の沙汰では無い


それでも彼は会いに来てくれて

私は合流した




普通に考えると、なぜ疲れているところに一度だけ会った女に会いに来るのか?

本人も心のままに動いていると言った

普通に考えると正気の沙汰では無い…ほんとに



彼と合流して車を走らせる

何も決まっていないドライブが嫌いという彼だが

ただ私に会いに来たため特に目的地もなく

海でも見るかと海岸を走らせる

車をとめてそとにでる



夕日が綺麗に沈む様子を見ながら彼は煙草を吸う

私は煙草が嫌い



沈む夕日を見終えて、別の海岸へ向かう

今度は少し人が多くて落ち着きは無い

カエルの鳴き声も聞こえて騒がしい

暗くなった夜空を見上げて星を眺める

たわいもない会話



さらにまた移動

今度は誰もいない、波の音だけが聞こえる海岸



ようやく彼が動く

「はるちゃんは、どんな関係がいいの?」

「友達としてもありなんだけどそうじゃない場合も…あり?」

「癒しとかときめきとか欲しい?」



こういう会話とか空気感になるとさすがに気づく

楽しく遊んでいた友達候補から

急に男女の関係を匂わす



そっと手を繋ぎ

ゆっくりハグをする

暗闇で波の音しか聞こえない中で

彼との距離が近い



この時私は好きとか嫌いとかそんなのはなくてただ楽しいなぁという感じだったが、彼は

「ドキドキする…」

と言った


「俺ははるちゃんを大切にしたいと思ってる」

「好きなんだ」



海辺での告白

既婚のくせにと言えばそうなんだけれど

まだ会うのは二度目だけれど

この人は私のこと大切に考えてくれていて

こうやって言葉を選んでいるんだなと伝わってきた



「はるちゃんは、俺のこと好き?」



そう質問されたが、私は正直に

「よく分からないかなぁ、でも一緒にいると楽しいよ」

と、答えた

「うん、それでいい、それがいい!」



後ろからハグのあと

「キスしていい?」ときかれ、キスをした



明らかに友達候補の流れから突然男女の関係へ

普段とは違うドキドキ



ただ遊んでいる時の接触と、気持ちが入った接触はこうも違うのかと驚く



チャラチャラでノリで遊んでいたのに

急に大切にされている感を感じて

胸の奥がぽわっと温かくなった