同じ脊髄梗塞患者となった川尻陽子さんが著書を出版されたので、さっそく取り寄せて読みました。タイトルは『自分らしく〜何が起きても人生を豊かに生きるために必要なこと』です
読みながらずっと「自分らしく」とはどういうことなのか考えました。なぜならわたしには「自分らしさ」というのが今ひとつ分かっていないからです
そして、わたしが著者と決定的に違っていたと思い出したことがありました。脊髄梗塞になった時に医師から、
「一生車いす生活をすることになります」と言われて、著者は
「大丈夫、私はきっと回復するから」と心の中でつぶやいたそうです
わたしはというと医師から同じことを言われた時に、「そうなのか、仕方ないな」と最初から諦めてしまいました。ただかっこいい車いす乗りになろうとは決意しましたが
実際、リハビリ病院では多くの脊損の患者がいましたが、立位や歩行のリハビリをしている人とそうでなく車いすだけのリハビリの人に分かれていました。わたしは後者で、それは完全麻痺が理由だと思い込んでいました
広い体育館のようなリハビリ室で平行棒や歩行器で歩いたり、ロボットスーツHALで体育館の中を一周したりする人たちを眺めながらリハビリ期間を過ごしていたのです
川尻さんの著書を読むと、完全麻痺だった身体が不全麻痺となり、歩行ができるようになるまでリハビリをされていて、これはきっとスタート時点の決意の方向性が違っていたんだなあと気づかされました
「自分らしく」生きるための柱として著者は「人間万事塞翁が馬」「恥ずかしくない生き方をする」など多くのポイントを示してくださっています。そのどれもがわたしには当てはまらず、一体わたしの「自分らしく」は何だろうなあと、まだ考えています
思いつかないくらいなので、きっと意識もせずにその場その場の状況に流されながら生きて来たのかもしれません。そういう気づきと反省が読後に残りました
もう少し意識して生きていかなきゃなと思わせてくださった著者に感謝申しあげたいと思います
ご著書が出版されました闘病しながらすごいなあ
わたしのイメージを表す一文字を先輩後輩の方々が書い
てくれた色紙 自分らしさになってくれたら嬉しい
言葉ばかりだけど Sさん書をありがとう