病院では私は医師です。
毎日たくさんの患者さんと向き合い、それぞれの不安や痛みに耳を傾けています。命と健康に関わる仕事は責任が重く、忙しい日々の連続です。
けれど、仕事を終えて家のドアを開けると、そこにはもうひとつの大切な役割が待っています。
それは父親であることです。
私はシングルファーザーとして娘を育てています。
正直なところ、最初は不安だらけでした。仕事と子育てを両立できるのだろうか。娘を寂しい思いにさせてしまわないだろうか。
そんなことばかり考えていました。
朝は娘のお弁当を作り、学校へ送り出し、病院へ向かう。仕事が終われば急いで帰宅して、一緒に夕食を食べる。
特別な毎日ではありません。
でも、その何気ない時間が私にとって何より大切な宝物です。
疲れて帰った日でも、娘の「おかえり」の一言で心が軽くなることがあります。
患者さんから学ぶことも多いですが、娘から教わることもたくさんあります。
強さとは我慢することではなく、大切な人を守ろうとする気持ちなのだと。
完璧な父親ではありません。
失敗する日もあります。
それでも娘の成長を見守りながら、一日一日を大切に生きていきたいと思っています。
人生は思い通りにならないこともあります。
けれど、どんな状況の中にも小さな幸せは存在する。
最近、そのことを以前より深く感じるようになりました。
今日も病院で誰かの力になれるように。
そして家では娘の父親として笑顔でいられるように。
そんな毎日を大切に歩んでいます。
