夏休みの観劇、その2は舞台でなく映画の上映会。8/12の夏コミ一般参加の後にウエストエンドで観劇後、更にその後に王子の北とぴあのプラネタリウム上映ホールで1回目を、翌日8/13に下北沢の下北沢亭で2回目を観てきました。
この『Dプロジェクト』という映画は、劇団6番シードさんのプロモーションビデオが発端の作品なので、メインキャストは6C劇団員さんなのですが、6Cさんに縁のある多くの小劇場役者さんたちが脇役として登場していまして、トータル2時間の作品を30分ごとに分割し、半年で30分、2年で2時間を作成するという、ユニークな制作方法を取っています。作成できた30分を半年ごとに上映会で公開し、上映会の収益で次の30分を作成するという、自転車操業なインディーズ映画。
映画制作スタッフはProjectYamakenさんですが、数多くのボランティア・スタッフ&ボランティア出演者&無償エキストラに支えられた作品です。
んで、今回上映されたのが最初の30分のトウドウ編&ツチヤ編。撮影半年今年のゴールデンウィークに行われ、私も1日エキストラ参加してきました( ´ ▽ ` )ノ ちゅーわけでエンドクレジットやパンフレットに自分の名前が入ってま〜すw
作品のジャンルはサスペンス・アクション。謎のテロリスト集団・アタッカーズ(リーダーはUDA)とそれを追う刑事ツチヤ、何故かアタッカーズに狙われる路上ミュージシャンの女性クリュウ、狙われるクリュウを探すオザワ総理&フリー・ジャーナリストのシーナ、路上で唄うクリュウに一目惚れしたミュージシャン崩れのフリーター・トウドウ。そして今回は顔をチラ見せするだけの謎の暗殺者・ヒグチ君がメインキャスト。
今回はクリュウとトウドウの出会いと、アタッカーズのクリュウ襲撃、クリュウとトウドウを救出するツチヤ警部、そして衝撃の結末へ…! という展開なのですが、36分の中に個性的な人物が多数散りばめられていて、たいそうドキドキしました( ´ ▽ ` )ノ
劇団PVやエキストラ参加、撮影状況のTwitterなどで、ざっくりとしたストーリー、登場人物を把握していたのですが、30分の作品として仕上げられたものを観たら、PVにチラリと出ていた要素がきっちり盛り込まれてるのに、すごくしっかりした映画作品になっててビックリ〜Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
あたかも映画が先に作られていて、そこから注目シーンを切り出して予告編作ったのが劇団PVであるかのように見えました。
PVは劇団員紹介をいかに面白くするかをメインに作られているので、背景設定は思いっきり壮大に大風呂敷広げてテロリストだの総理だの、面白そうだからノリで突っ込んじゃいました的な代物で、『DプロのDはデタラメのD』なんて言葉も小耳に挟んでいたのですが、広げまくった風呂敷をマジでちゃんと回収しているうえに、映画作品の冒頭30分として至って普通に面白い…!
2時間通しで観て面白いものになるかどうかまでは分かりませんが、アクション映画の最初の30分として、観客の心をグワシッ!と掴むクオリティに大変驚きました。よくもまぁ、これだけ見事に帳尻を合わせるもんだΣ( ̄。 ̄ノ)ノ
6Cの役者さん方が皆さん実に個性的で、かつその個性的を最大限引き出せそうな配役ってのがこの映画の一番の強みで、コミカルなシーンと息つく間もないアクションシーンがテンポよく組み合わされていて、『この話、これからどうなっちゃうの?!』な気分にものすごくなります。
一般のアクション映画作品と比べ、36分に要素詰め込みすぎなのに、夏のスーパー戦隊映画の30分とか、戦隊最終回の30分とかみたいに、ギッシギシにエピソード盛り込んでんのに、やたらテンポ良くて面白い。
東映の夏の特撮映画って、ライダー60分、戦隊30分が基本なんで、戦隊の場合、お約束の変身&戦闘シーンや笑いが取れるコメディシーン、ゲスト俳優の見せ場にメインキャストのしっとりとした見せ場などなど、大人の事情で入れなきゃなんないシーンを全部入れると、作品の特徴出す余裕ってほとんどないんです。が、何年かに一度、べらぼうに面白い映画に出会う。直近だとミュージカルテイストのキョウリュウジャーが素晴らしかったのですが、まぁとにかく『今のコレ、マジで30分だった?』とビビるくらいに面白いのが出てきます。
んで、そういうのを観てる気分で観られるのが、このDプロジェクト上映会でした。
製作メインのProjectYamakenの元々のメンバーを除くと、キャストもスタッフも普段映画製作と畑違いの顔ぶればかりなのに、舞台でなく大スクリーンで観るための映画がちゃんと出来上がってて、映画作品として面白い。
上映会のお値段は概ね2500円と、30分の映画を観るにしては高いんです。なので本編だけを観るコストとしては『コレ、絶対観た方がイイ!』とは言いかねるものがあります。感覚的には役者舞台挨拶付きの特撮映画のお値段かな?
しかしこの上映会、本編より長いメイキングの上映が含まれておりました。
上映会の会場が2つあるのは、一緒に上映会される本編より長いメイキングがスタッフ版とキャスト版の2種類あるためで、それぞれのメイキングが45〜50分もありますヽ(;▽;)ノ 両メイキングを合わせると計98分!
12日の北とぴあは迫力の大スクリーン&スタッフ版のメイキング、13日の下北沢亭はこじんまりと落ち着いた空間で、6C劇団員さん&ゲスト俳優さん&めっちゃイケメンなゲストの山岸監督を間近に拝見しつつキャスト版メイキングを観てきました。
メイキングの補足トークがこれまた面白くて〜ヽ(;▽;)ノ
口を開くと常に『えー、そんなことがっ?!』な発言は、やはり監督の山岸謙太郎さんがダントツでしたが、ゲストで登場する俳優さんごとに語られるエピソードが違うので、行けるものならもっと何度も通いたかった〜!
しかもDVD収録の2種類のメイキングに加え、DVDと台本&絵コンテ集のセット購入すると、オマケとして45分の別のメイキングDVDが付いてくるというスゴさです(爆)でもこの映画製作の舞台裏が、やたらめったら面白い。
本編観て、自分がエキストラ参加したシーンの仕上がりに『まぁ、こんな映像になっちゃうんだ!』と驚きましたが、メイキングを観ると他のシーンも周囲の状況やら、特撮加工前の状態やら、素材と調理された料理の差とでもいうようなものが、たいそうよく分かります。
舞台の場合は客席からの視点が固定せれていて、セットもライティングもとにかくその場にあるものが全てなのですが、映像は三次元の人間&背景物を、カメラのフレームで切り出して、編集加工されて初めて作品になるんだなぁと、メイキングを観るとめっちゃ実感できる!
画(え)を切り出す技術と、切り出した画をどう加工し、どんなテンポで繋げていくか、その技術しだいで紡がれる物語がまったく別物になるのがスゴイ。
もちろん映る素材がいい芝居をしていなければ、いい作品を作ることはできないのですが、どんなにいい素材でもその持ち味の素晴らしさを活かす切り出し方&まとめ方をしないと、陳腐な作品になっちゃうんだろうと思いました。
と言うくらいメイキングで見えるものと、出来上がった作品の印象が違うので。
東映の特撮映画もたいがいメイキングがDVD化されるので、撮影現場と作品のギャップについてある程度分かっている部分もあったのですが、今回エキストラ参加して、メインの役者さんたちがロケしてる様子を間近で見ることができたので、その分だけ現場で目に映るものと、カメラのフレーム内に映るもののギャップがよく分かるようになってきたのかなぁ…?
初心者スタッフや映像作品に馴染みのないキャストを配慮してなのか、山岸監督の絵コンテは、そのまま4コマ漫画に出来そうな詳しさで、しかも使うカメラ、レンズ、カメラワークまでビッシリと書き込まれているのですが、『この役者にこの芝居をさせて、どう撮ると一番魅力的な映像になるか』という計画の工程と、現場でカメラ回す撮影の工程、そして撮影された映像を加工していく編集の工程の全てがバランスよく組み合わされて、初めて『映画』になるのだなぁと、撮影以外の部分の重要性を強く感じました。
『なるほど映画というのはプロジェクトなのだなぁ』と、すごく実感。
比べて舞台は、役者の演技に負う部分がグンと大きい。特に舞台装置が簡素な小劇場芝居というのは、『そこに無いものでも、あるように観客に想像させる技術』が物を言う世界で、映像の場合は『完成したらそこにあるはずのものと、芝居をしている役者とのチームワーク』なのかなと。
でもってこの『Dプロジェクト』って作品は、『低予算でありながら、チームワークの良さでどこまで面白い映画が作れるか』という面で、非常に興味深い作品です。映像を扱うデジタル技術が安価に使えるようになり、映画製作会社でなくともCGや画像編集が可能になったというのも、インディーズでこれだけのクオリティの作品が作れるようになった大きな要因だと思います。が、これまで映画製作に携わっていない、小劇場芝居を愛する役者&お客様をこれだけの人数巻き込んで、『素人臭くない映画』が作れちゃうもんなんだということに驚きを感じました。
設定こうまでカッ飛んでいるのに、なんて上手に嘘をつくんだろう〜ヽ(;▽;)ノ
役者・スタッフともに、お金目当てじゃない大人数の人のスケジュールやら役割分担やら、管理・調整する手間暇を考えると、今時流行りのクラウドファンディングの方が手間掛かんないはずなのに、それですらない『上映会収入で次の30分を製作する』という、半年ごとに超面倒臭いことをする。
元々の劇団人気があってこそやれる手法なので、どこの誰にでもできるやり方ではないのだし、他の劇団が同じことを簡単に出来るとも思えないのですが、『劇団』というものが取り組める活動として、非常に面白い方向性だなぁと( ゚д゚)
私、これがきっかけで6Cさんが大ブレイクするとか、ProjectYamakenさんの仕事がドーンと増えるとかってことは、あんまりないんじゃないかと思うんです。でも、これがきっかけでちょっぴりお客様が増えるとか、ちょっぴり仕事が増えるってのは、おそらくあるんじゃないかなと(*^_^*)
『Dプロジェクト』はとりあえず次の30分を製作できる目処が立ちました。でも2時間の映画になるかどうかは、まだ全然目処立ってない(笑)
契約関係のない多くの人々に、2年間お付き合いしてもらうのって、存外難しいことだと思います。
でも作品を観て『続きが気になる!』と私は感じたので、ぜひ途中で行き倒れることなく、ゴールへたどり着いて欲しいと思います。そして、その道行きで、面白いこと好きの仲間がちょっぴり増えたらいいなぁと思います。
というワケで、第2弾となるUDA編&ヒグチ編の撮影に向けて、只今エキストラ&スタッフ募集中( ´ ▽ ` )ノ
公式サイト dproject-movie.com
イケメンをよりイケメンに撮る、『カット!』の声を発する瞬間の笑顔が最高にイケメンな監督を、ぜひ撮影現場でご覧下さい!
前回1日だけエキストラ参加し、本当に楽しくワクワクと過ごさせて頂きましたw 初心者にすごく優しい現場です(*^_^*)
