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重度の自閉症の息子の成長記録です。

 

 

療育センターのクリスマス会のときの出来事です。

 

 

各クラスで出し物をするのですが、そのとき「サンタの衣装をみんなで着て出よう」ということになりました。

 

 

当時のタツは「そのような訳わからない衣装は一切着るものか! 」と断固拒否。

 

 

可愛い盛りだし、親としては着てもらいたい。

 

 

「着ようよ」

 

「あー(いや)」

 

「着よう」

 

「あー」の繰り返し。

 

 

よーし仕方ない。最後の手段だ。

 

 

先生に「今からタツとトイレで取引をするので、許してください。誰も近付けないで」と言って許可を取り、トイレに行きました。

 

 

「タツ君、このサンタの衣装を着てくれたら、メントスあげる」

 

 

当時のタツはメントスが大好きで、かばんの中に常にありました。

 

 

「何? メントス?! 」と彼の表情が変わり、無事に取引成立!!

 

 

本来は学びの場である療育センターで親がお菓子をあげるなど良くないことなのですが、背に腹は代えられない。

 

 

無事に衣装を来て、クリスマス会に参加できました♪

 

 

あのトイレでの光景は今でも鮮明に覚えています。

 

 

 

 

メントスには本当にいろいろな場面で助けられました。

 

 

実は自転車の練習もメントスで行ないました。

 

 

始めは親が足を手で回して漕ぐ練習を行なっていましたが、

 

「自ら漕ぐにはどうすればいいんだろう」と考えた結果、メントスです。

 

 

私がメントスを持って「ほーら、メントスあげるよー」と自転車の前で誘導して。

 

 

彼はメントス欲しさに自転車のペダルを回す。

 

 

私はメントスを持って自転車の前で走るという。

 

 

若かったんですね、私も。

 

 

やり方はいいのか分かりませんが、とにかく自転車には乗れるようになりました。

 

 

子育てにおいてもので釣るということに抵抗がある人もいるとは思います。

 

 

ただ自閉の子が衣装を着るということは、私たちが考える以上に彼らにとって大変なことなのです。

 

 

タツは、そのとき凄く頑張ったんだと思います。後にも先にも教育現場でお菓子をあげて取引したのは、このときだけですが。ニヤリ

 

 

今回も読んでいただき、ありがとうございました。ニコニコ