当時、療育センターを受診するのは大変難しく半年は待たされると聞いていたのですが、なぜだかタツはすんなり受診でき、すぐにプレ療育に参加できました。
 

 

(それだけ、国がほっとかないレベル? )

 

確かひよこ組だったと思います。
 

 

数か月通い、次の年、ちょうど年少さんになるときに、正式に療育センターに入園することが決まりました。

 

ひよこ組にいたとき親への教育があり、そのときの先生が分かりやすく自閉症について教えてくれました。
 

 

そのとき、先生がこんなことを言いました。
 

 

「皆さんは私の話がかかってもあと1時間ぐらいで終わることを理解していますよね? 

 

だから、たとえつまらなくても耐えられると思います。

 

でも、それが理解できなければ? 終わりが分からなければ? 私がこのまま一生話し続けるのではないか、と思ってしまったらどうしますか? 

 

おそらく逃げ出すと思います。

 

これが想像力の欠如です。

 

自閉症の子は、この想像力が欠如している子が多いです」と言われ、「なるほど! 」と納得しました。
 

 

終わりが分からないって、とてもつらいですよね。
 

 

このとき、彼らが見ている世界を少しだけ理解できた気がしました。

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。