ドイツで日本の友達と合流
現地の人たちと食事をする機会があった

海外に出たら必ず聞かれる
そして何度答えただろうか
いつ来た?
いつまでいる?
ご飯は美味しいか?
などの質問攻めにあう

ネパールから来た
トレッキングしてた
そう言うと
1人のブロンドヘアの女子がシャウト気味に
カトマンドゥ!って言ってきた
なんだ、このブロンド女子は⁉
俺も、すかさずカトマンドゥ‼

海外の女性は積極的で
俺の横にやって来た
私も行きたいトレッキングしたい
どこ行ったの?
どれくらい行ってたの?
ねぇ教えて‼
また質問攻めだ
そして距離が近い
すげぇ良い香りするし

もうダメだ
ブロンドヘアをなびかせて
青くキラキラした宝石のような目で
俺を見るんじゃねぇ
また好きになっちまう

こんな可愛い子とトレッキングしたら
すげぇ楽しいんだろうなぁ
俺がガイドしてあげたい
荷物も全部持ってあげたい
ヤブユムしたい


神々の山をあれだけ見ても
あれだけ歩いても
浄化することなく
たった1つの欲が淫している

参ったなぁ

煩悩が1つ増えた気がする
このまま日本に帰っては
良くない気もする

しかも
俺には婚約者がいる
向こうは紙だけの結婚
そう考えてるかもしれないが

コイツ完全に頭がイカれてる
みんな、そう思ってるかもしれないけど
俺は全てに置いて真剣だ
真剣だからこそ
俺は、このブロンド女子との連絡先を交換をしなかった
トレッキングの話は凄く盛り上がった
一緒に行きたがっている

だけど俺は
ネパールのバイトの子を選ぶ‼
いいや本音を言うと
アンナプルナトレッキングで出会った
メガネの女の子に会いたい
いいや本音のさらに本音を言うと
エベレストトレッキングで出会った
あの娘が忘れられねぇ
なんだかんだ言って、あの娘が好きだ
無邪気で愛嬌溢れる可愛いオーラが常に爆発してる
今でもあの娘が好きだ
バスに乗って8時間かけて追い掛けたんだ
会えなかったけど…

男は単純でバカである

普段は見せない部分を曝け出した旅になった
女を思えば
あの時のあの山と
あの時のあの景色に会話と匂い
全てが蘇ってくる
旅というのは
こういうものなんだな

ドイツ最後の夜
1人歩いているとパンクス達を発見


ライブハウスだろうと思い中に入ると
バンドはいなかったが
アコギでめちゃくちゃパンクしてた
ダイブしてた
ドイツで活動してるフォークパンクデュオと
アメリカで活動してる
フォークにトランペットが入ったパンクバンド
どちらも最高だった
後ろで見てたけど途中モッシュピットに飛び込む
みんな体がデカイから吹っ飛ぶ吹っ飛ぶ


色々とあったが旅の締めがコレ
すげぇ最高だ
アコースティックなサウンドで刻むパンクのリズムは心地がよく
旅の出来事は思い出へと変わり
平成時代に飛び出した日本は令和に変わってる
汗だくで踊る俺
何かが浄化されていくような気がした

よし、日本に帰ろう‼
令和元年、よろしくお願い致します。