「特殊な存在でありたい。」
サエない僕の前に、
イケてる”僕”が現れた。
恋も、仕事も、存在さえも、
”僕”は僕のすべてを奪っていくー。
(公式ホームページより)
映画「嗤う分身」←わらうぶんしん
ドストエフスキー著「分身(二重人格)」の映画化。
ダークユーモアに溢れてる。
陰影が印象的で、
クラシカルな可愛さがありながらも、どこか窮屈で。
小物や衣装がレトロで素敵。
劇中に日本の昭和歌謡が流れる。
センスイイっ!
存在を消されるとは?
実体は在るのに、
社会的に抹消されることは
死となりうるのか?
自分という存在を省みるには
ifの話が効果的?
目の前に現れた正反対の自分。
絶対にできない立ち振る舞い。嫉妬心を抱きつつ、自分に共感しアドバイスしてくれるから、嫌いにはなれなくて…
でもちょっと見てみたい気もする。
器用に立ち振る舞い、周囲から仕事ぶりを評価され、信頼される姿。
自分では絶対に経験できないと気づいていても、
そんな自分を客観してみたい気がする。
素体がおなじでも、素敵になれるかしら?(笑
興味深いのは
イケてる僕に、それほど魅力を感じないこと。
上司への取り繕い方も女性を口説き方もバッチリ!
器用に立ち振る舞うことができて、
姿が同じなのに、自分にはないものを持っている。
でも
なんの悩みもないような、
薄っぺらくて
”吹いたら飛んでいきそうな軽い男”
不器用だけど、詩的な言葉で孤独を表現した
サエてない僕の方が魅力的に感じるのはなぜだろう。
誠実で、真面目だから?
心の内を吐露してくれる姿が、
その告白はクライけど、信頼できるというか。
観終わった後、
冒頭のシーンに納得した。
イケてる僕によるサエない僕の侵略ね。
「そこは僕の席だ。」
なるほど。
個人的には
DVDのチャプター題がなかなかにスッキリしていて、展開がよくわかる(笑