炭酸びんぼうラムネ~ボスざるの章(後)


「こら、クソガキ、お前は誰に喧嘩売っとんじゃい」


ラーメンコーナーへとネコまっしぐら。ボク、ネコ元気!幾つになってもヤサグレに喧嘩売られるの大嫌いなネコ元気なんです。


確かに、ワシの今のカッコはひどいさ。短パンにペタペタのスニーカーで間抜けヅラしてヤンマガを読んでおった。どちらかと言えば、おとなしく雑誌コーナーを明け渡すタイプに見えるわな。だから、あんなガン飛ばしたんやろ。もしワシが、本職風の立ち読み客やったら同じ様にガン飛ばせたか?飛ばせねーよな、そこまで気合い入れてねーよな、弱い者イジメしたかっただけだよな、しかし。しかし、見誤ったぞ。


ワシはモト戦闘力10万や。


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※10万武力時代


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※襲いかかる野良犬を退治してる頃


そのまま、ボスさるの喉仏を左腕で掴み上げ、右拳待機。先ほどのお返し、にやにやと笑みを浮かべいたぶります。人間、喉を決められると動けない。こちらの力加減ひとつでどうとでも料理出来る。立ち位置でのマウントポジション。


こうして、ボスざるが泣きの表情を見せ、子犬の瞳になるまでお仕置きしたのですが………


部屋に帰ってから、襲いかかるやってしまった感。


ワシは何をやってもうたんや。相手はやんちゃ盛りなガキの集団や。勝つまでやっちゃると、毎晩ローソンで待ち伏せされたらどないすんねん。この年になってそいつらの先輩を名乗るもんやらが出て来て揉めたらどないすんねん。


『自分、こいつの先輩の西澤ちゅうんスけど、えらい世話になってもうたみたいで、ほなケジメの話を』系。


イヤや、そんなのイヤだ。西澤先輩まで相手にしたくない。


と言う事は、ワシ、ほとぼり冷めるまで深夜は煙草買いに行かれへんやんけ。


でも煙草は我慢出来ない。買い置きはツキが逃げる。無理。逃げられへん。ワシはもう西澤先輩から、逃げられへん体なんか。無念。


そんな、一抹の西澤先輩不安を抱えた2日後の深夜、ローソン駐車場、ワシはボスざると再び遭遇したのでございます。


走る緊張。飛ばすガン。またやるしかないんかと決意を固めた瞬間、ボスざるが声を張り上げた。


『毎回、喧嘩、売ってるのあんたじゃないか!自分はコンタクト慣れてないから目が充血してんだよ!』


あらま。喧嘩売ってるのはあなた。ワシか?あらま。そう言われてみれば………

(おしまい)