17歳の駆け引き⑥ | 嫉妬に狂う女

17歳の駆け引き⑥

「別れるっ」
「もうしないから」
「いやっ」
「ホントにごめんっ」


夜中に押し問答を繰り返し、泣きながら眠りについた。好きだと言われ抱き締められてしまったら、何も言えない。ここで「じゃあ、別れよう」と認められてしまったら、今度は私が「別れないで」と懇願していたに違いないのだから。


3学期が始まり、些細な喧嘩を繰り返しながら、高校3年生になった。


4月のある日、私たちは学校をさぼって鎌倉の海へ向かった。手紙の一件以来、喧嘩のたびに私はその話を持ち出していたのだが、このままでは一向に前に進めない。「水に流す」という意味で、2人気持ちを新たにするために海を選んだのだ。


春とは言え、浜辺の風は冷たかった。私たちは長い間、海を見ていた。彼が何を考えていたかは分からない。私は、忘れよう、これからまた彼と仲良くやっていこう、と、もやもやした気持ちを海に投げ捨てた。


それから数日たったある夜、彼がお風呂に入っている間に、彼のベルがなった。


『ナニシテル?アキ』


アキ、、、それは、手紙の差出人の名前だった。