生田「なぁちゃん目真っ赤だ」
そう言ってハンカチを渡してくれる
うんありがたい
けどちょっと遅い…
帰り道
丁度夕陽は沈み掛けでとても綺麗に見えた
西野「見て、夕陽綺麗だよ」
生田「ほんとだ~!」
2人して公園のベンチに座る
生田「ねぇちょっと真面目な話していい?」
絵梨花はこっちを向かずにそう言うから私も声を出さずに頷いた
生田「最近なぁちゃんが絵梨花って呼んでくれるの凄く嬉しいんだ。名前で呼んでくれるのなんてなぁちゃんくらいだし」
生田「でもなぁちゃんが絵梨花って呼ぶ度に胸の奥がキュってなってズキズキするの…こんな感覚初めてでいろんな人に聞いて回った」
生田「全員答えは同じで『それは恋だよ』って言うの。可笑しいよね…私女なのにさなぁちゃんに恋してるんだよ?」
自称気味にははと笑う絵梨花を見て私も胸の奥が痛くなった
西野「私は…昔から女の人が好き。」
生田「え?」
西野「男の人は怖いし…苦手。沙友理も女子だし」
生田「あ、たしかに…」
必死で気づかなかったやと笑う絵梨花に釣られて笑いそうになる
生田「さっきも言ったけど私七瀬に恋してるんだ。」
生田「私と付き合ってくれませんか?」
声が震えてる
きっと真剣なんだ
西野「ななでいいんなら……よろしくお願いします」
そう言うと絵梨花の頬に滴が。
え、泣いてる!?
そう思った瞬間大きな音を立てて雨が降ってきた
生田「あはは…タイミング悪い雨だねぇ~」
雨に濡れて笑う彼女は
西野「雨も滴るいい女…だ」
生田「それを言うなら水も滴るいい男…ね!」
いやいいんだよ雨も滴るいい女で。
だって雨の中で笑う君の笑顔は何よりも美しいから。