前回からの続きです。年が明けて3週間も経ったのに、年末年始の話ですみません
そして長いです
12月28日から家族旅行に出発したものの、次男(小学生)の体調不良のため引き返してきました。
夕方自宅に到着した後から夜中にかけて、次男は6回も嘔吐しました。その間は固形物は食べられなかったので、経口補水液を少しずつ飲ませていましたが、飲むとやっぱり吐いてしまいます。でも小児科の医師が言うには、それでも少しずつ水分を吸収しているので、脱水にならないように諦めずに少しずつ(ペットボトルの蓋に1杯くらいの量を何回も)飲ませた方がいいそうです。
次男は帰宅後、翌日の朝までおしっこには行きませんでした。(排尿があるかどうかも脱水の目安になるので、要チェックです。)朝はまあまあの量のおしっこが出ていたので、ひどい脱水にはなっていないだろうと、まずは一安心。嘔吐も止まったみたいです。
以前、検査のタイミングが早すぎて、インフルエンザだったのに検査は陰性で抗インフルエンザ薬を出してもらえなかった次男は、体調不良がすごく長引いて大変でしたその時の話はこちら
今回は熱が上がってから12時間以上は経ったので、インフルエンザだったら検査で陽性になるはず。(実際はインフルエンザにかかっている人が陽性になる確率は検査キットによって違うけど、100%ではありません。)
12月29日は日曜日なので、初めて行く小児科の当番医に連れていきました。9時からの診療で、8時40分に着きましたが、病院横の二十数台停められる駐車場はすでに満車とりあえず夫を下ろして受付に行ってもらい、私は少し離れたところにある第二駐車場に車を停めにいきました。この駐車場も私の後ろの1台までで埋まってしまい、それより後から来た車は道路に並ぶことに…予想はしていたけど、インフルエンザ流行中の年末の小児科当番医、激混みです
受付に行った夫から連絡が来ないので病院に見に行ったら、受付待ちの人が2階の受付から1階の病院玄関までの階段にずらっと並んでました。30人はいたと思う。時間がかかりそうなので、夫に待合室で待ってもらい、私と次男は車で待機(他の感染症をもらわないように)。数人前の人が呼ばれたら、夫に連絡してもらうことに
前日の昼に食べたラーメンは全部吐いてしまったし、その後は固形物は何も食べていなかった次男。朝はスープ(具なし)を飲んできたけど、車で待っている間にお腹がすいたみたいで、こんなこともあろうかと持ってきていたパンをムシャムシャ熱も37℃台に少し下がっている。
嘔吐も止まり、食欲もあって、熱も下がり気味だし、家で様子を見ても良かったのかもしれないな、でもインフルエンザだったら薬を出してもらった方がいいよねと思いながら順番を待つ。
病院に到着してから1時間ちょっとで診察室に呼ばれました。思ったよりは早かった応援の医師に来てもらって、院長先生と2人体制で診察していたみたい。
診察室に入ると、いかにも年末のバイトという感じの若い医師でした。現在の次男の症状を軽く確認した後、
「問診票に検査希望って書いてあるけど、何の検査ですか?」
と聞かれる。いやいや、普通は症状と、小児での流行状況を考えて、この検査をしましょうかと提案してくれるんじゃないのと思いつつ、
「インフルエンザがすごく流行っているみたいなので、インフルエンザの検査をお願いします。」
「あー、インフルエンザですね。」
その後、次男の診察をしてくれましたが、
「結構のどが赤いですねー。」
インフルエンザばかり心配していたけど、もしかして溶連菌なんじゃそういえば次男が今朝からのどが痛いと言っていた。溶連菌の検査もしてもらった方がいいのか
「溶連菌ぽくはないですか?」
「溶連菌ぽくはないです。」(きっぱり即答)
溶連菌感染はきっぱり否定されてしまったので、なんとなく検査を申し出ることができず、インフルエンザの検査だけしてもらいましたが、インフルエンザは陰性でした。吐き気止めと解熱剤(アセトアミノフェン)だけ出してもらい帰宅しました。
12月30日、「食べ物食べたら、のどが痛い。」と言いつも、食欲は出てきた次男。でも熱はまだ下がらない。首が痛いというので触ってみたら、首のリンパも腫れている。
次男ののどを見てみると、普通の風邪の時よりのどの赤みが強い。扁桃腺に白いもの(白苔)がついている。やっぱり溶連菌なんじゃ
<溶連菌感染症の診断基準(modified Centorスコア)>
*38℃以上の発熱 +1点
*圧痛を伴う前頚部リンパ節腫脹 +1点
*咳がない +1点
*白苔を伴う扁桃発赤 +1点
*年齢:3〜14歳 +1点、15〜44歳 0点、45歳以上 −1点
評価
0−1点:検査なし、抗菌薬不要
2−3点:迅速検査陽性例のみ抗菌薬治療
4点以上:検査せず抗菌薬治療
という基準があるけど、次男の場合は5点で検査なしでも抗生剤をもらってもいいレベル。
のどの痛み・発熱の原因は大人だと約90%が、子供では約60〜70%がウイルス性で抗生剤を必要としないと言われているし、診察だけでウイルス性なのか細菌性なのか、見極めるのはなかなか難しいのですが(ウイルス感染には抗生剤は効きません。抗生剤は細菌感染に効きます。)
溶連菌感染症じゃないかとモヤモヤしながらも、年末激混みの小児科当番医にまた連れていくのは悩ましい。
家の薬箱を漁ると、少し前に、耳が痛いと言う長男(高校生)が耳鼻科で出してもらった抗生剤(熱もないし、中耳炎でもなかったし、必要ないと思って私の判断で飲ませなかった)があった
溶連菌にも効く種類の抗生剤で、体重から飲ませられる量を計算してみると、ぽっちゃり体型の次男は大人と同じ量を飲ませても大丈夫だと分かった。次男にこれを飲ませてみようか。
(抗生剤にもいろいろな種類があって、病気によって選択する抗生剤は違ってきます。飲ませる日数も違います。特に子供の場合は体重当たり○gと飲ませる量が決まっているので、他の家族に出された薬を自己判断で飲ませるのは大変危険です。絶対にマネはしないで下さい初診時はウイルス感染として対応されても、熱が長引いたり、症状が悪化して再度診察を受けると、採血など他の検査をしてもらえることがあるので、病院を受診してください。)
1日迷った末、12月31日も熱が続いていたので、抗生剤を飲ませてみた。すると、めでたく1月1日には熱は下がった自然の経過だったのか
抗生剤が効いたのか
1月2日、私も朝から喉が少し痛いような…夕方から寒気がしてきて、熱を測ってみると38.5℃。年末からずっと家にこもっていたし、絶対次男からうつったよね
1月3日になっても、喉が痛くて食べ物を飲み込みにくいし、熱も上がったり下がったり。でも正月の内科当番医はやっぱり混んでいるだろうから行きたくない。
1月4日、自分の勤務先の病院が開くのを待って、インフルエンザと溶連菌の検査をしてもらう。
その結果…やっぱり溶連菌でした
次男に抗生剤を飲ませたのは正解だったと安堵する。そして自分も抗生剤を出してもらい、帰宅。
溶連菌は抗生剤を飲み始めてから24時間経過すれば感染力がなくなると言われているので、小児科当番医を受診した時に診断してもらって、次男にもっと早く抗生剤を飲ませていたら、私にまでうつらなかったかも…とあの時、医師に遠慮して検査してもらわなかったことを後悔する私
溶連菌感染症は子供の病気と思われがちですが、私はこの10年くらいの間に3回、溶連菌感染症にかかっています。2回は子供が感染した後にうつってしまいましたが、1回は感染源不明でした。
小児科では溶連菌感染の検査ができる病院は多いと思いますが、残念なことに内科や耳鼻科では検査できる病院は少ないと思います(私の住んでいる地域だけ)。だから検査ができない病院では、上記の診断基準を参考にしたり、医師の経験から抗生剤を出すか出さないか決めるているのが実情と思います。
溶連菌に感染した後には、溶連菌感染後急性糸球体腎炎にかかることがあります。典型的には2〜10歳の子供に発症すると言われています(70%は20歳以下と言われていますが、裏を返せば30%は大人がかかっているのです)。子供の場合は多くが完全に治りますが、子供で約0.1%、大人の25%は慢性腎不全に移行するとも言われています。溶連菌感染後1〜4週間でむくみが出たり、肉眼的血尿があったり、急に血圧が高くなったりしたら、必ず病院を受診しましょう。
私の場合は肉眼的血尿やむくみや血圧上昇は今のところないけど、最近、夜間尿があるのが気になっています。IgA腎症の治療をする前は夜間尿があったのですが、治療後にはなくなっていたんです。
あと鼻うがいの後に鼻をかむと、ティッシュにうっすら血液がつくんです。上咽頭に炎症が起こっているのかもこの上咽頭の炎症が腎臓にまた悪さをしているんじゃないだろうか…
来週は半年ぶりの腎臓内科の定期受診があります。結果が悪くなっていないといいのですが…