前回からの続きです。

 

2022年3月4日(金)

 

 本日の腎生検、私は2例目。

 同室のお向かいの方が1例目。お向かいの方が病室を出ていってから、次は私の番だ、とそわそわ。リラックスするためにKindleでマンガでも読もうと思ったけど、全く頭に入ってきませんでした。

 私は15時半からの予定だったけど、1例目の方が長引いて少し遅くなりました。

 

 15時45分、歩いて病棟内の処置室へ。処置室では腎臓内科の医師全員と看護師が待ち構えていました。

 ベッドの上にうつぶせになり、心電図モニターの電極やら、血圧計やらパルスオキシメーターをつけられました。エコーを見ながら、先生達がどこから刺すか話し合っていました。

 C病院では、基本的に右腎から生検するそうですが、事前に分かってはいたけど、やっぱり私の右腎は小さくて薄くて刺しにくいとのことで左腎から生検することになりました。

➖どうか安全な方でお願いします。

と心の中で思いました。

 

 まず背中の消毒をされ、穴あきシーツをかぶせられました。そして皮膚に局所麻酔の注射をされ、続けて筋肉とか深いところに局所麻酔の注射をされました。局所麻酔の注射は痛くて、刺された時はビクッとなりました。

 生検用の針を刺しやすくするために、皮膚を少し切開されたけど、この時はもう痛みはありませんでした。

 

 先生達がまたエコーで見ながら、最終的に刺す位置を決めます。

「息を吸って〜、止めて〜」

の声に合わせて、呼吸を止め、3回、生検用の針を刺されました。針を刺される時は、グーッと押される感じがしました。びっくりしないように事前に先生達から言われていましたが、組織を採る時はガシャンと結構大きな音がしました。

 

 途中、めちゃくちゃ眠くなって生あくびが何度も出ました。

➖これってやばくない?出血して血圧下がってない?

モニターを見たいけど、うつぶせなので見えません。

➖眠っちゃったら、意識がなくなって、そのまま死んじゃうんじゃない?

雪山で遭難した人が「寝たら死ぬぞ」と寝ないよう頑張るように、私もしばらく眠気と格闘していました。すーっと眠りに落ちそうになると、はっとして、いかんいかんと頑張って目を覚ますというのを何度も繰り返しました。

とうとう心配になって、

「さっきからすごく眠くてあくびが出るんですけど、大丈夫ですか?」

と聞いたら、

「ああ、さっきソセアタ打ったからね。その方が安静にする時も楽だと思うよ。」

との答え。ソセアタというのは鎮痛や鎮静などに使うソセゴンとアタラックスPという注射のこと。打つとぼーっとしたり、眠くなったりします。打つ時に教えて欲しかったなあ…今までの眠気との戦いは何だったんだ…アセアセ

 

 採取した組織を顕微鏡でチェックする係の先生が

「少ないけど、糸球体とれてます。」

と言っていました。S先生に

「ちょっと糸球体が少ないかもしれないけど、4回刺すと出血のリスクも上がるから3回でやめときますね。」

と言われました。

➖糸球体、少ないのか…せっかく生検したんだから、ちゃんと診断がつくといいけど…

 

 生検が終わり、うつぶせのまま、止血のため15分ほど背中を圧迫されました。男性医師の体重をかけられるので、ちょっと重たかったけどがまん。しっかり止血してもらわねば。高齢の方は、この圧迫止血で骨折することもあるそう。

 

 止血終了後、絶対自分では動かないように念を押されてから、

「せーの」

で、ベッドに横付けされたストレッチャーにごろっと半回転させられて仰向けになりました。そのまま病室に運ばれて、今度は病室のベッドに移されました。

 1個2Kgの砂嚢を背中の刺した所と、左側腹部の2箇所に置かれました。

 

つづく