7月3日(金) 神戸 気温21℃・湿度81%・曇

  -前略- 左馬介は髷というか、総髪をまとめている組紐の端切れを解き、さんばらにする。そこへ湯水を

  混ぜ、温くしたものをかけ、ぬらした髪をむくろじの実を割って袋に入れたものでこすっていく。むくろじの実

  から出た泡が、髪の汚れを落としてくれた。-後略-

  『日雇い浪人生活録 四 金の機能』 上田秀人著 ハルキ文庫

※写真は、神戸森林植物園にて

                        むくろじの果実             むくろじの実

 出張のカバンが重たく感じられるようになってからは、着替え・資料は宅配便でホテルに送りようになり、紙の本は電子書籍となりました。電子書籍にしてから、中にクリーニングの描写があっても、よほどしゃれたセリフでも無い限り記録しないようになってしまいました。これは、その部分に付箋を貼るようなことが出来ないので、つい放っておくようになりました。

 でも、むくろじを使う風景を描写した文章は始めて見ました。

 

 先日、東京出張の折に、大崎駅構内と高架通路で「七夕」のイベントを見ました。今年はちょっと小さいようですがでも短冊は沢山吊されていました。

 

 このイベント、景品が出るわけでもありません。参加したからといってなんらかの利益があるわけでは無いのですが、多くの方が参加(短冊に願いを書いて吊す)されています。

 日本人は、舞台さえ整えば、節句の祭りには、景品が無くとも参加するのです。それに比べて、クリーニング屋さんはイベントが下手だと思いませんか。もっと、工夫をしましょうよ。