こんばんは^^

 

 万引きをした子が、素直に連絡先を言わない事があります。

 だんまりを決め込めば、それで済むと思っているのか?

   

 教えてくれないと、警察に調べて貰う他ないと告げれば、大抵は言いますけれど。

 かなり、心証は悪いです。

   

 事務室には、私とパートさんやバイト君嬢がいて、人手と時間を取られているのです。

 店は残ったパートさんやバイト君嬢が、1人で店を回さなくてはなりません。

 万引きをした上に、さらに余計な手間をかけさせるな!

  

 20年前、川崎市の古書チェーン店で、中学生がコミック本6冊を万引きしたです。

 店長が呼び止め、話を聞いたですが、中学生は名前や連絡先を言わなかったです。

 こうなると、警察に通報するしかないです。

 

 4人の警官が駆けつけるも、中学生は連絡先を言わなかったので、警察署への任意同行を求めたです。

 中学生は警官の隙を見て逃亡を図り、遮断機の下りた踏切に入り、京浜急行の快速特急にはねられ、死亡したです。

 

 テレビは店を非難するインタビューを流し、中学生の父親の『古書店は廃業して欲しい』という主張を報じたです。

 馬鹿を扇動した結果、店に来て『人殺し』と叫ぶババアも出る始末。

 結局、古書店は廃業する事と、なったです。

 理不尽だな。

 

 はてさて、

「君ね。何があったのか、お母さんに説明しなさい」

 警官が男の子に話しかけます。

 春と母親が言い争っていても、先に進みませんから。

  

「……」

「ほら、ちゃんと話さないと、いけないだろ」 

「うっ。うっ。うっ」

 男の子が、嗚咽を漏らし始めます。

 

「○○ちゃん、どうしたの。ママにハッキリ言いなさい」

『やってない』と言うのを期待したのだろうか?

「お菓子、とった」

「本当に。本当なの」

 子供がおずおずと、頷きます。

「一体、どうしちゃったのよ」

 ほむ。万引きをしたのだが。

 

「パパが聞いたら、うんと怒るよ」

 まず、あんたが叱れよ!   

  

 家族が万引きをしたと言われても、俄かには信じられないかもです。

 でも、一方的にうちの子が万引きなんてするはずがない、と主張される方が、多くなっているような気がいたします。

   

 コンビニごときが、何を言ってやがる。

 最初から、見下しているのかな?

 もう二度と来ることがないので、客でも何でもない。

 ただの、犯罪者なのですが。

   

 つづく

   

春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つをとめ