我が両親は90代の夫婦
そんな母が父を介護するのを見て、
ケアマネージャーさんはいつも
「老老介護そのものですから、無理をなさらず」
優しく声かけてくれていた
それは思いやりではあったが、
「老老」と言われることに、母の心中は複雑で、
毎回、
「そうだわ、私もいつまで出来るか・・・」
と不安になっていたらしい
それが今年、新しいケアマネージャーさんが来られることになり、
父母を見てにっこり、
「90代のご夫婦が介護して自立して暮らしているなんて、
奇跡そのものですね!」
とおっしゃった
母はそれを聞いて、
「そうか、私たちは奇跡なんだ!」
と気持ちが明るくなり、
なんだかその日の父のお世話も苦痛ではなかったと
嬉しそうに話した
どちらも思いやりの言葉だから、
どちらがいいとか、悪いとかではない
「奇跡」と言われた方が、戸惑う人もいるかもしれないし
ただ、
自分の力になる言葉だけを受け取って、
自分の活力に変えれたら素敵だなと思った
「奇跡のアラベイ夫婦!奇跡の介護!」
(※アラベイ=アラウンド米寿。勝手に作りましたアラウンド90にいい言葉がなかったので)
両親がそんなキャッチフレーズで、
介護してる姿を思い浮かべると、
「老老介護」と言うより、なんだか楽しげに思えるし
今、夫のトラブルで疲弊した日々を送る私たち夫婦
私たちこそ、ちょっと素敵なキャッチフレーズつけて、
この日々を元気に乗り切るべきかもしれない
「悪意を跳ね返す羽根を持つ、跳ねっ返り妻!」とか
「逆境から逆転の逆襲劇!奇跡起こす夫のギャグ!」とか
こんな馬鹿馬鹿しいことを考えてるだけで、
ニヤニヤして、
気持ちはちょっと浮上する
(キャッチフレーズというより、ただの言葉遊びかな)