思い起こせばまだお正月明けの1月11日。口の中を火傷してしまった。

おもったより広範囲で、しかも、上顎をべろっと剥いてしまった。


痛くて痛くて。喉の入口を焼いてしまったのもあり、食べるにも苦しくて、辛かったんだけど。



ネットで調べてみると、数日から1、2週間で治ると書かれていたため、しばらくは喉に優しいものをたべながら様子を見て過ごした。


その後、たいして治ることもなく、歯のような硬いもので傷が覆われて、割れて、剥がれて‥とを繰り返したが、とにかく痛くて痛くて。確実にQOLの低下が否めない生活。お酒も我慢。ひたすら寝て起きて、治っていないことに落ち込む‥という生活。


心配して口腔外科を探してくれた旦那を横目に、2月突入。花粉症でかかっている耳鼻科でついでに火傷を診てもらい、のどのうがい薬を処方された。


1週間が経ち、まだまだ治らない火傷。


こうなってくると、ネットの色々なページに書いてある「なかなか治らない場合は専門医へ受診」という言葉が気になってくるわけで‥。




旦那が調べてくれた口腔外科に電話をすることに。

最短で予約を入れても10日以上あとになる!と言われたが、当日時間はかかるが、診てもらうこともできるとのことで、一日がかりになると決心した上で受診。


火傷の痕を見たドクターは言う。


これは、ただの火傷ではないと思う。口腔外科を紹介します。


と。


いや、ここが口腔外科ちゃうんかい!という私の心の中のツッコミをよそに、


「市内の総合病院3件のうち、最短で診てもらえるのは、〇〇病院です。これは、早目の受診をおすすめするので、病院からの連絡を待って下さい。」と言われ、早め?早めに行く程の何かなの??


わざわざ、総合病院へすぐに電話をして、「早急に受診すべき患者なので、よろしく」と、ドクターが直々に言ってくれたので、ますます恐怖のどん底へ落とされるという‥涙。



そして総合病院からの電話。予約はいっぱいなんですが、ドクターから早急に受診するよう言伝されているのため、三日後に!と言われ、恐怖の日々は継続。



待ちに待った総合病院の受診。くしくもトイニを出産した病院。10年ぶりということで、道や駐車場も少し変わっていた。


問診、口腔内を確認して、写真を撮り、担当の先生だけでなく、さらに先輩と思しき先生まで私の口の中を確認しに登場。これは調べたほうが良い。と太鼓判をついて、いよいよ血液検査にレントゲン。わざわざ造影剤を入れてのCTスキャンというフルコースを1日がかりでやり、レントゲンの結果、骨に悪性のものがあるわけではない。ということだけが分かった。


そして担当医は言う。「生検をして詳しく調べてみましょう。」と。


痛い組織の一部をくり抜いて、直接組織を調べるとのことで、私は部分麻酔をして、その後、組織をぐりっとくり抜いて、2針縫うという施術をしてもらった。


久しぶりの部分麻酔が切れると、そこからは激痛との戦い。総合病院の周りの院外処方だと、一からアンケートだのなんだの、めーっちゃくちゃ手間がかかるのがイヤで、近所のアオキで薬の受け取りをすることにしたのだが、運転途中から激痛。


痛恨のミス。


あまりの痛みで、泣きそうになったもん。


アセトアミノフェンを1日3回に加えて、更に、ロキソニンを頓服で重ね飲み。(医師の処方)


再診は抜糸のために1週間か2週間後に来て下さい。と言われていたものの。ドクターの指示書には二週間後の部分に横線をされ、一週間後に再診することに。


とけるガーゼと溶ける糸で処置してあるといわれたものの。全く溶ける気配のないガーゼと硬い糸。歯ブラシするにも辛くて辛くて。


結局アセトアミノフェンが切れた5日後からは半分は優しさで作られているはずのバファリンを飲んでやり過ごした。



抜糸の日。


生検の結果は、二週間から、一ヶ月ほどかかると思う。と言われていたが、もの凄い順番抜かしをしてもらったのだろう。


「結果が出ています。」


と言われて、めちゃくちゃドキッとした。



だってさ、画像検索して自分の傷見たら、ほぼほぼ口腔癌なんだもん。


ドクターは全検査やらせるし、(しかも、めちゃくちゃ順番待ちしてる人を抜かして、VIPもびっくりなくらい優先的にやるし。)


母親の子宮頸がんも、ちょうど45歳前後から始まったし、


すべてのベクトルが癌に向いてたから、もしかしたら、ちゃんこの卒業式は出れても、入学式の頃には入院しているかもな‥と、うっすらと覚悟みたいなものをしていた私。(勿論、口には出さないけども)


しかーし。


ドクターは言う。


「心配していた、悪性の腫瘍ではありませんでした。本当に良かったです。」


と。



いやはや、本当に、嬉しくて。



何故、火傷痕がまだ治らないかについては分からないまま。という現状は置いておいて、とにかく安心してしまった。



火傷したあの日から、丸丸二ヶ月が経とうとしているが、未だに治らず、毎日化膿止めを飲んで、うがいが欠かせない生活を送っている私だが。


とりあえず、安心だけは買えたと思う。