出産の記録の続き。



そんなこんなでやっと麻酔をしてもらうこと、陣痛開始から3時間。



9時から陣痛が始まって、12時頃やっとです。



というか、3時間でもうこんなに痛みがやってくるなんて。



このとき、もう子宮口は6センチ。



えー、超スムーズに出産に至っちゃうんじゃないの⁉︎と思ったのは、甘過ぎた。



このペースだと夕方4時くらいには生まれてしまいそうとか思ったんだけど、、、




なんとか麻酔が効いてきて落ち着いてきた。



すると、彼から電話がかかってきた。



個室なので、ベッドのテーブルに三脚を立ててフェイスタイムでしばしおしゃべり。



麻酔が効いていてもう全然痛くなかったので、余裕で仕事の話をしたりなんだり一時間くらいはくっちゃべっていた。



しかし、そうこうするうちに、だんだん麻酔が切れてくる感覚が。



手には、麻酔追加できるボタンを握らせてもらっていたんだけど、10分に一回しか押せない仕組みになっている。



10分ごとに律儀に押してたんだけど、やっぱり足りない。



徐々に麻酔が解けてくるあの感覚がやってきて、足に存在感が確実に戻ってきている。



このままだと、1時間以内にまた痛みがやってくると予想できた。



そこで、看護師さんにそれを言ってドクターを呼んでもらったんだけど、そこで押し問答。



「無痛は完全に痛みがなくなると言うわけではない」と繰り返し説明をされた。



わかってるよ、もちろんわかってる。



だけど、これは確実に麻酔切れていく感覚だよと。



だって本当に、左足は動くレベル。



なぜか、右側はしっかりかかっていて無感覚だし足も動かない。



でも、左側は、冷たいコットンで太ももを触ってもわかるレベル。



そして、足をあげたり動かしたりできてしまう。



完全に効いていない。



あーだのこーだの押し問答した結果



「針を刺し直しましょう」



ということになった。



私は元から体のバランスが悪くて、左右の差があるの知っていたから、たぶん刺し間違えではないと思ったけど、仕方なく承諾。



入れ直してもらうときに麻酔を追加してもらえるしねと。




麻酔やり直しになったので、彼との電話を切る。



入れ直すときに麻酔が追加されたので、しばらくはまた快適だった。



だけどまたやっぱり麻酔が切れてきて、、、



同じ話の繰り返し。



だって、左足動くレベルって、怖過ぎでしょ。



確実に効いてない。



とにかく私は



「麻酔の効きが悪いからもっと増やしてくれ」



と言い続け、ドクターは



「入れ方が悪いからまたやり直す」



の一点張り。



そうこうするうちに、本格的に痛みがやってきて、だんだん陣痛中は口もきけないレベルになってきた。



私が痛みで苦しんでいて、なおかつ足が動く状況を見て、ようやくドクターが折れてくれて麻酔の量を増やしてくれた。



ホッ、である。



ドクターは、



「左側に効いてないのはそっちに麻酔が回ってないからで、左側を向いて横になれ」



とか言ったけど、横向きになるとお腹が激痛すぎて無理だった。



私の場合、腰は全く痛くならなくて、ひたすらお腹の前面が痛かったです。




麻酔追加してもらってやれやれ。



でもやっぱり麻酔の効きが薄いは薄い。



陣痛来ると、それなりに痛い。



10分ごとに麻酔を追加するけど、やっぱり少しずつ麻酔は切れてきてる。



でももうこれ以上言っても無駄と思ったので、ひたすら耐えていた。



あんまり覚えてないんだけど、この時はかなり辛かったと思う。



痛みが来るたびに顔をしかめてやり過ごしていた。




そんなこんなで、気がつけば日が暮れていた。



痛みはなんとか抑えられていたけど、全身の寒気というか震えがすごかった。



あと、何回か、突然吐いたりもした。



これ、麻酔が効いてるからこのレベルの痛みで収まってるし、突然吐いたり、震えたり不可思議な体の動きがあるけど、麻酔してなかったらとんでもない痛みがずっと続いているんだろうなと予想した。



自然分娩恐ろしすぎます。




あとは子宮口が開くのを待つしかないので、看護師さんもドクターもほぼいなくなり、個室に母と二人。



母は77歳で、よくあの硬いソファで寝ずに耐えてくれたなあと思います。




さらに時間は経ち、、



夜中の23時頃にドクターがやってきて、



「これから別の薬を入れる」



と言う。



なかなかお産が進まないから、陣痛促進剤を追加すると言うのだ。



オーマイゴッド。



恐れていた、あの陣痛促進剤。



ブログを読み漁っていたら、皆、陣痛促進剤を入れた瞬間から痛みが半端なくなったとか、麻酔が効かなくなったとか書いていた、あれである。



代わりに、別の痛み止めを注入する、とドクターは言っていたが。



案の定、薬を追加すると痛みが増してきた。



痛み止めを入れてくれたのかもしれないけど、全然効いていない。



相変わらず、左脚は動くし、太ももに冷たい感覚もする。



この痛み止めのことでも一悶着。



「効いてないからもっと追加してくれ」と私はひたすらお願いする。



ドクターは、



「これ以上入れると赤ちゃんに危険が及ぶかもしれない」



と言う。



無痛は完全に無痛ではない、といういつもの説明もまた。



それでも、あまりにも効いてなくて痛みがひどくなってきたからひたすらお願いしたら、根負けして痛み止めを追加してくれた。



しかし、痛い。



間隔も1分ごとにくる。



でも、子宮口の開きを聞いても、9.5センチ。



ずっと前からずっと9.5センチ!



だんだん、イキみたい感じにもなってきた。



「もう赤ちゃん降りてきてると思うんですけど」



と英語で言ってみたけど、軽くいなされてまた母と二人放置される。



痛い。



しかし、眠い。



話しかけてくる母に



「眠りたいから黙って」



とお願いして、ウトウトする。



ウトウトする間は痛みをそれほど感じなくて済むので。



でも完全に寝てしまうと、手元のボタンで麻酔が追加できなくなるから、意識を保ちつつ、寝る。



陣痛が来ると痛みで起こされる。



手はひたすらカチャカチャボタンを押す。



の繰り返し。



続く。