朝から、「Ririka Cup」というテニスの大会を見学するため、福井県に行ってきました。本日は、この大会の第1回という記念すべき日でした。大会の冠に掲げられている「Ririka」とは、佐治りりかさんのことです。

 

 りりかさんは16歳の2019年1月に脳腫瘍であることが分かり、懸命の治療を行いましたが、2022年4月5日に旅立ちました。19歳でした。お父さんとりりかさんは、まさに二人三脚でテニスに打ち込み、夢を追いかけている最中でした。

 

 私と佐治さんとは、娘の共通の主治医を介して出会いました。2022年に私と妻が執筆した『春の香り』を主治医にお渡ししたところ、数冊まとめて購入していただきました。そのうちの1冊を佐治さんに届けてくれたのです。佐治さんは、読後に、りりかさんの発症から旅立ち、現在の心境に至るまでびっしりと書いたメッセージを私に送付してくれました。私は、それを読み、春香との闘病が思い起こされ涙がとまらなくなりました。

 

 あれから2年。佐治さんは、りりかさんの大好きだったテニスの大会を0から作り上げられました。そしてたくさんの方が会場で汗を流しながら、本日、初日を開催することができたのです。

 

 物腰柔らかな口調の佐治さんの心の中に、今もなお、りりかさんへの熱い愛情が溢れ出ています。

 

 固い握手を交わして、帰路につきました。

 

  春香とりりかさんが、二人を結び付けてくれました。娘に恥じないようにお父さんは頑張るよ。