4月14日の読売新聞の「顔」のコーナーに、腹腔鏡で鶴を折る大会を主催する市川雅男さん(54歳)の記事が掲載されていました。患者を思う気持ちに敬服して拝読させていただきました。

 

 市川さんは、腹腔鏡手術で使う鉗子を操って、鶴を折る「神の手チャレンジ」という大会を発案し主催しています。きっかけは、2010年に腹腔鏡手術チームを発足させた時でした。骨盤ほどの7.5cm四方の折り紙を高さ3cmの折鶴にするまで、初めは1時間以上かかっていました。約1000羽を折ると、時間は5分を切るまでに上達していました。2022年に始めた大会にはメキシコやベトナムから医師たちがオンラインで参加しました。部下たちには手術の難易度ごとに折る数を指定し、「折紙と思うな。患者と思え!」と呼びかけています。病院の受付には努力の結晶の千羽鶴が飾られています。「医師はこれだけ努力していますよ。安心してく手術を受けてください。」というメッセージを込めているそうです。

 

 春香は、2度の大きな開頭手術を受けました。長時間に及ぶ難手術でしたが、執刀していただいた医師の皆様には、春香も私たち家族も感謝しております。トイレに行くことや食事をとることにも制限があると聞きました。手術中、患者やその家族は、祈ることしかできません。折鶴には、命の尊さが込められているようにも思います。