3月24日の読売新聞「健幸記」のコーナーに、若い世代にがんと診断されると、将来、子どもを持つ可能性を残す「妊よう性温存療法」について問われるという記事が掲載されていました。がんと知らされたショックや病気や治療により体調がすぐれない中、短期間で決断を迫られることになるそうです。

 

 春香は、脳のがんの脳腫瘍であったため、妊よう性温存療法について問われることはありませんでしたが、抗がん剤(テモゾロミド)の服用はありましたので、他人事とは思えず、「医療ルネサンス」の全話を拝読させていただきました。

 

 記事の中に、約20年前、まだ温存療法がなかった時代に白血病を発症した女性が、治療を優先し子どもを諦めた話が紹介されていました。友人の結婚・出産の知らせをうらやましく思うこともあったそうですが、闘病仲間や夫に励まされて幸福に暮らしています。「今の時代なら、温存療法を受けましたか?」との質問に、「分かりません。悩みながら歩んだ私の人生はかけがえのないものです。」と答えています。なぜだか、涙がこぼれそうになりました。

 

 病になると、様々な選択を迫られます。春香も自分の人生を自分自身で選び、切り開いていきました。「生きることは選択すること」。そして、そんな選択を後悔させないよう、寄り添える温かい社会になるといいですね。