4月10日の中日新聞県内版には、「きょうだい児の孤独気づいて」の見出しで、重い病気や障害のある兄弟姉妹がいる「きょうだい児」の苦悩が綴られた記事が掲載されていました。

 

 知多半島で保育士として働く女性(24歳)は、妹が生まれつき「骨形成不全症」のため幼い頃から、妹のサポートをしていました。ルーティンとなりあまり違和感がありませんでしたが、大学2年生の時、ボランティアで訪れた病院で、自分と同じ境遇のきょうだい児が、孤独を感じていた様子を見て、「自分も孤独を感じていたことが多かったな」、「本当は行きたくても言い出せなかった。」と長年、覆いかぶせてきた自分の本心に気づき、虚無感に襲われました。

 

 春香の病名が告げられた時、私たち家族4人は、出口も光もない真っ暗なトンネルに放り出されたような気持になりました。父、母、患児は手探りで前に進むのですが、ともするときょうだいは取り残され、暗闇の中を、一人孤独に家族を追いかけていかなければなりませんでした。

 

 記事の女性は、兄弟姉妹の交流会で、自分の気持ちを同じ境遇の兄弟姉妹と共有し、「気が楽になった」と述べています。

 

 2019年から4月10日は、「きょうだいの日」と認定されています。まずは、知ること。その知識の輪が広がると、きょうだい児たちの苦悩も解消される未来が訪れるかもしれません。