3月13日の中日新聞の社説にはALS嘱託殺人についての記事が掲載されていました。

 2019年、ALSの女性患者の依頼で、薬物を投与し殺害したとして、京都地裁は、被告である医師が懲役18年の刑を言い渡しました。

 

 記事の中で、サッカーFC岐阜の元社長でALS患者の恩田聖敬さんの「ALSに限らず、患者の『生きたい』と『死にたい』は、常に振り子のように動いている」というコメントが紹介されていました。

 

 精神科から退院した後の春香の心の叫びを思い出し、胸が痛くなりました。「死にたい」とつぶやく春香をただ家族で抱きしめることしかできませんでした。

 

 「医師のあるべき姿とは、そうした患者を『生きたい』の側に傾け寄り添うことだろう」という記事の主張が腑に落ちました。

 

 記事は「想像を絶する苦難の中にある患者が生への意欲を失うことがないように、社会として支えていくことが問われているということだろう」という言葉で結ばれています。

 

 社会の一員である私。春香の経験を一人でも多くの方に伝えていくことで、誰もが生きたいと願える温かな社会を実現することに少しでも貢献出来たらと思います。