NHKBSで2月から4月にかけて放送していたドラマ。
以前、映画にもなった、小説原作の作品。
撮りっ放しだったのを放送終了してから見始め、
早い段階でグッと掴まれて、
毎日大切に1話ずつ見ていた。
池田エライザさんの一生懸命な感じと甘い声、
言葉に対する真摯な向き合い方、
辞書作りに魂を込める人達の情熱、
全てが琴線に触れて、
毎話何度も泣きながら見た。
多分あまり同じ感覚の人は少ないと思う。
泣くような話ではない。
人にも仕事にも、丁寧に対する姿や、
美しい、正しい言葉。
そういうことが私の感動スイッチのようなので。
遠く学生の頃、国語を専攻した身なので、
言葉を大切にしたい気持ちはいつもあって、
言葉は新しくできるものではあるけれど、
美しい日本語が忘れられていくのは
心が痛いと常々思う。
一つの言葉の中にある沢山の意味、
日本語の豊かで奥深い表現、
言葉が人を傷つけ、
自分も傷つき、
でも言葉で繋がり、理解し合えること。
わかっていれば、
簡単にSNSで言葉のナイフを人に向けるなど、
出来るはずないのに。
理解されなくても、
若い人すべてに見てほしい作品。
「大渡海」を開き、めくり、
私も言葉の海を渡りたいと、
深く心に染みた。