きっと好きな感じだと思っていた。


菅田将暉くんと有村架純ちゃんの、
初々しい出会いから、
気持ちが動いていく様が、
とても丁寧に描かれていて、
頬が緩んだり、
苦しくなったり。

胸の深い所を
柔らかく、掴まれた。

人を好きになるということ、
好きな時の気持ち、
すれ違ってしまう辛さ、
どうしようもなくてもがいても、
もうどうにもならない、
終わりにしか向かえない絶望。

小さなひとつひとつの出来事の中に、
懐かしく思い出すこととか、
恋の始まりのわくわくとか、
言われたら嬉しい言葉とか、
ああ、もう戻れない、とか、
誰もがどこか共感できたり、
思い出したり、
憧れたり、
自分に重ねて見られると思う。

脚本は坂元裕二さん。
「カルテット」.
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」
「最高の離婚」
どれも好きなドラマ。

はっきり結論を打ち出さない。
きっとこう、
だけど心はどんな風にも飛べる。
2人の未来に心を馳せて、
見終わったあともずっと、
掴まれてぼんやりしてしまう作品。

帰り道、
「あの素晴らしい愛をもう一度」
の歌詞が浮かんで、
切なくなった。

出会いからの幸せな時間も、
心くすぐられ、
泣く寸前みたいな気分のまま。

胸にしっとり染みました。