6日目からは私も産婦人科を退院し、
赤ちゃんと同じ部屋で、保育器の横のベッドで泊まりながら入院しました。

こんな感じでかなりシンプルですが。


それでも個室で、外出や外泊は自由なので、
こんな事を言うのはおかしいと思いますが、
親としては精神的に負担になる事も無く過ごしやすかったです。
食事も出るし、シャワーもあっていつ入ってもいいし。

もちろん婦人科などの一般病棟のようにテレビがある訳でもなく、Wi-Fiも無いので、本当にただ赤ちゃんの世話をする、という感じです。


6日目の赤ちゃん。




本当によく寝ていました。



私が一緒に泊まった初日の夜中2時頃。

キンダーシュベスターと呼ばれる、1人の看護師さんがやって来て、
「今夜は私が担当よ。よろしくね。」と握手。

「で、あなた母乳(直母)で世話してみる?」

と突然聞かれ、戸惑いながら、ここで逃げてはいけないと思い、
細かく質問する言葉も出てこないので、

とりあえず「Ja!(YES)」と返事。

すると、

「じゃあ保育器が邪魔よね。ベッド持って来るわ!」

と、いきなり保育器が撤収され、ベッドが置かれて、
赤ちゃんは服を着せられ帽子も被せられ(ドイツでは赤ちゃんは帽子と靴下を身に付けるのが基本)、このような状態に。






そして、赤ちゃんがお腹が空いて泣いたりすると、繋いでるコードから心拍だかなんだかの数値が上がり、モニターからアラームの音が鳴ります。

なので、モニターを一時ストップし、コードを抜いて(最初は素人が、えっいいのか?!と思いました)、赤ちゃんを抱き上げ、直接授乳。
その繰り返し。

オムツは、オムツ替え台のところで自分で交換。
ただし、疾患の部分が覆われている絆創膏のようなものがウンチなどで汚れていたら、交換してもらう為にナースコール。
その時くらいしか看護師さんは来ない。

慣れない状況で、いきなりほぼ全部をやれと任されて、
そんなの母親なら当然なんだけど、赤ちゃんがもう保育器から出てもいいの?という不安や、
アラームを私が勝手に止めていいの?という不安や、
仰向けにならないように気にしながらクッションを使ったりとか、
オロオロしつつ、とにかく必死で、ほぼ眠れず疲れました。

そして保育器から出していった看護師さんも朝には居なくなり、
また「今日は私が担当よ」と違う人と握手。

朝は部屋を掃除する人が何人かやってきて、ものすごい速さで掃除をして帰っていく。

私は運ばれてきた朝ごはんをキッチンで食べる。
(赤ちゃんがいる部屋では食べれません)

そしてまたアラームが鳴って止めて、授乳して、オムツ替えて、絆創膏が汚れてたらナースコールして、お昼になって。夜になって。夜中になって。の繰り返し。


そのうち、患部の絆創膏の交換も任されるようになり、看護師さんはほぼ見に来なくなりました。

1日1,2回ほど「どう?大丈夫?」と聞きに来て、あとは体重や頭の大きさを測りに来ました。

そんな感じで合間合間に、ドクターや検査の人などが来ます。

だいたい「アレスグート?(all ok?)」と聞かれるので、
毎度強気で「ヤー(YES)」と答えて終わり。

この私のつたなすぎる語学力で、
何かあれば夫も毎日来てきたのでその時に話してもらい、入院期間を過ごしました。


《入院期間中の検査の内容》

・聴力検査
生後8日目に行われた聴力検査は、脳波で測るものでクリアーしました。

・頭囲の検査
産まれた時は水頭症では無かったけど、
手術した事によって起こる水頭症になっていないか、
頭の大きさが大きくなっていないか、毎日とても心配でした。
もちろん身体も成長するから、頭も大きくなるのだけど、数字が増えると毎回大丈夫ですか?と聞いてました。

・手術の傷跡のチェック
オペをしてくれたドクターではないけど、助手のようなドクターが患部の様子をチェックしてくれていました。
私から見たら、結構な傷跡で盛り上がっていて縫い目も分かるほどで心配していたのですが、うまく閉じて来ているとの事でした。
オペから2週間後から仰向け解禁になりました。
そのうち縫い目もペリペリ剥がれてきました。

・MRI
生後9日目に頭部と患部のMRIを撮りました。
赤ちゃんを眠らせて耳栓をさせて、夫と私もヘッドホンをして同じ部屋の中で待機していました。
起きてしまうと中断。
一度途中で動いてしまい、部屋に戻って仕切り直して、再びやりました。
あの大きな音と、不規則なリズムの切り替えで、また起きないかハラハラドキドキでした。これで起きたらまた別日にと言われていたので。なんとか1日で終了。
このMRIの結果は、「問題があったら言うわ。とりあえず退院して」みたいな感じで、ちゃんと映像を見せてもらったのは1ヶ月後検診の時でした。。。

・超音波エコー
頭と腹部と股関節。
頭と腹部は問題なく、股関節だけ少し内側に入っているとのこと。股にタオルなどを一枚挟んだほうがいいかも。まぁ新生児にはよくある事なので、少し様子を見ていくとのこと。


途中上の子の息子の誕生日があったので、
土日2日だけ帰宅させてもらいました。
(母乳は冷凍して夫に届けてもらいました。)

ドクターと看護師さんに「2日間だけ家に帰っていいですか?」と聞くと、
「もちろん!ここは刑務所じゃないのよ。自由にしていいのよ」
とジョーク混じりに。 


入院中後半はもう私も看護師の一員であるかのように、
絆創膏を交換したり、モニターを触ったり、消耗品を補充したり
慣れた手つきでできるようになっていました。

慣れない看護師さんに絆創膏の貼り方を教える事もあったくらい。
その慣れない看護師さんはとても若くて少し感情的になりがち。
オムツ替えの時に赤ちゃんが泣いていると、ハァっとため息をついてイライラしてる。
傷口の絆創膏を剥がすのも雑で無理に剥がそうとするので痛くて更にギャン泣き。

ベテラン看護師さんは余裕があって安心して任せていられる。赤ちゃんもあまり泣かない。

申し訳ないけど、若手の彼女はなっていない事、せっかく手術が成功したのに雑な剥がし方で不安である事を伝えました。
その日から若手の彼女が担当になる事はなかったです。

やはりドイツという国は主張しないとダメなんだと思いました。


そうして12日目に本当に突然退院する事になりました。