9月5日
息子は亡くなりました。
行為に及んだのは10時15分から20分。私が息子を見つけたのは10時半過ぎ。間に合いませんでした。
当日、異変に気づき仕事中の夫が息子に電話をかけています。
「大丈夫だよ、お父さん仕事頑張ってね」
息子との最後の会話は夫。
息子を最初に見つけてあげたのは私。
夫。ありがとう。間に合うことはできなかったけど、息子の異変にすぐ気づきそして仕事で気づかなかった私に電話をくれました。
だからまだ温かい息子に会えました。
息子はおそらく夕方発見するだろうと、いろいろ気を遣う様子が残っていました。
ねえ。そんな心配なんて必要なかったよ。
お母さん、すぐに見つけたから。最期までそんな心配を。
夕方、息子は自宅に帰ってきました。
おかえり。
ふと、洗濯機には今朝のパジャマが入っていました。パジャマは数日着て交換します。そうだね、もう着ないから洗濯機に入れたんだね。
そういえば。病院から袋に入れて戻された衣類。朝着ていた服と見つけた時の服が違いました。朝は半袖Tシャツにハーフパンツ。でも見つけた息子は黒のパーカーに黒のパンツ。なんで着替えたのかな。お気に入りだったからかな。特にパーカーは気に入ってたね!
葬儀の方とこれからの相談。
家族葬でお通夜はなし。そして夫はなるべく早く荼毘に、と言います。首にはくっきりと跡が。かわいそうだ。解放してあげたいと思ったのでしょう。私は少しでも長くとも思いましたが、夫の気持ちも分かります。
ただ。混みあっているようで早くて9日。それでお願いするしかありません。
でも結果、それでよかったと思っています。
9日まで時間があることで息子の友達が何度も足を運んでくれたり、私達家族も息子とゆっくりお別れの時間を作ることができました。
夫も同じ気持ちでした。