友人から、今朝も胸が苦しくなって…と打ち明けられました。
自分の身に起こっていることが何なのか、知りたい様子でした。
これってストレスのせい?
ストレスによって胸が苦しくなる場合もあります。
この症状は、仕事中や歩行中、緊張時、たとえば大勢の人前での発表のときなど、激しい運動をしていない状態でも起こります。
過剰にストレスを感じると、その刺激が大脳から視床下部へと伝達されて、交感神経が活性化されます。
これにより、心拍数が増えたり、心筋の収縮力が強くなったりして急に血圧が上がると、胸が苦しくなります。
他にも、こんな症状はないでしょうか。
- 息切れ、動悸、胸の痛み
- 血圧が上がる
- 脈が早くなる、不整脈
- 頭痛
- 胃痛、下痢
- 倦怠感
- 過剰に汗をかく
- 手足が冷える
- 不眠になる
ストレスで胸が苦しいときの対処法
ストレスを感じると、心拍が速くなり、呼吸が速くなり、汗もかき始めるかもしれません。
そのような肉体的反応は、不安やプレッシャーにうまく対応できていない兆しと見なされています。
ストレスで胸が苦しいときは
- 楽に感じる体勢で安静にする
- 温かい飲み物を飲む
- 腹式呼吸でゆっくり深呼吸をする
というような対処を、おすすめします。
自律神経の緊張を和らげるための方法です。
リラックスして副交感神経を優位にさせると、交感神経が落ち着き、次第に症状が改善していきます。
症状を繰り返さないためには?
- 食生活を見直す
- 適度な運動
- 禁煙
- ストレスを溜め込まない
- 十分な睡眠時間を確保する
といったことを心がけると、症状を繰り返しにくくなります。
食生活を見直す
食事は腹八分目で食べ過ぎないようにしましょう。
塩分やアルコール、カフェインの過剰摂取を抑えましょう。
肥満の解消にもつながります。
早食いをせず、ゆっくりよく噛んで食べましょう。
適度な運動
20~30分程度を目安に、ウォーキング等の有酸素運動を週3回以上行いましょう。
体調が悪い場合は無理しないようにしましょう。
禁煙
喫煙は血圧が上がりやすくなるため、喫煙者は禁煙しましょう。
ストレスを溜め込まない
できるだけストレスや疲労を溜め込まないようにしましょう。
ゆとりある生活を送り、自分なりのストレス発散法を見つけましょう。
十分な睡眠時間を確保する
睡眠不足にならないように、1日6~7時間程度の睡眠時間を確保しましょう。
ストレスへの考え方を変えることでストレスへの体の反応を変えられるんです。
ストレス反応は有益だと考えるようにしましょう。。
心拍が高まるのは行動に備えているからだし、呼吸が速くなるのも良いことで、脳により多くの酸素が取り込まれます。
ストレス反応は成績を上げる助けになります。
病院に行く目安
- 身体を少し動かしただけで胸が苦しくなる
- 身体を少し動かしただけで息が切れる
- 1分間の脈拍数が40回以下になる
- 突然、動悸が激しくなる
- 胸が締め付けられるような感じがする
- 胸の苦しさとともに冷や汗、吐き気が起こる
- 左肩から左腕に痛みがある
- 安静にしているときに胸が苦しくなる
などの症状が出現しているときは、医療機関を受診しましょう。
上記の症状には、呼吸器や神経、心臓の病気なども疑われます。
重い病気が隠れていた場合、放置すると命に関わるケースもあるため、早めの受診をおすすめします。
「このくらいで、病院に行っていいの…?」
ストレスにより胸が苦しい状態が続くと、日常生活に影響が出ることもあります。
不安に思うことがある、体調不良が2週間以上続くという場合は、躊躇せずに医療機関を受診してください。
ストレスによる胸の苦しさは、心療内科で相談しましょう。
「念のため体の状態を調べてほしい」という方は、内科・循環器内科を受診してください。
医療機関を受診すると、薬の処方をはじめ、症状に合った治療を受けられます。
悪化を防げるよう、早めに受診して胸が苦しくなる原因を調べてもらいましょう。
ストレスの科学が明らかにしているのは、ストレスをどう捕らえるかが重要だということです。
ストレスを取り除こうとはもうしません。
ストレスと上手につきあえるようにしたいのです。
私たちは、もう第一歩を踏み出しています。
ストレスで心臓が高まったとき、「これはチャレンジに応じられるよう、体が反応しているんだ」。
みなさんがストレスをそのように思うならば、体は皆さんのことを信じて、ストレス反応がより健康的なものになるでしょう。
お医者さんには、なんて伝えればいい?
- いつから症状が出現しているか
- どのような症状が出現しているのか
- どのような状態のときに症状が出現するか
- どのくらいの時間症状が続くのか
- ストレスはたまっているか
- これまでの病歴
ストレスにより胸が苦しく、病気が見つからない場合は、生活環境の調整・カウンセリング・薬物療法(漢方薬、安定剤等)・認知行動療法などの治療が行われる場合が多いです。
出現している症状や原因により治療内容は異なります。
何らかの病気が潜んでいた場合には、原因となる病気の治療を行います。
オキシトシンはホルモンにしてはやたらもてはやされていて、「抱擁ホルモン」という可愛らしいあだ名まで付けられています。
ハグしたときに出るのがこのホルモンだからです。
でもこれはオキシトシンの性質の一部にすぎません。
オキシトシンは神経ホルモンです。
脳の社会的本能を調整する役割があります。
人との結びつきを強めるよう促すのです。
オキシトシンは友達や家族との触れ合いを求めさせます。
共感を強め、大切な人たちを支え助けたい気持ちにさせます。
オキシトシンをみんな吸引すべきだという人さえいます。
もっと優しくなって思いやりを持てるように。
でも多くの人が理解していないのは、オキシトシンがストレスホルモンだということです。
ストレス反応として脳下垂体がオキシトシンを放出するんです。
これはアドレナリンが心臓の鼓動を速くするのと同様のストレス反応です。
そしてオキシトシンがストレス反応として放出されると、人の支えを求めたくなるんです。