みなさんは、どのようなときに幸せを感じるのでしょうか。

 

 

 

 

1つ目が、「やってみよう」です。

 

 

 

 

つまり、自己実現と成長です。

 

 

 

夢や目標ややりがいを持って、「本当になりたい自分」をめざして成長していくとき、人間は幸せを感じるといいます。

 

 


ただし、”やらされ感”の強い目標ではなく、ワクワクする目標でなければ幸せにはなれません。

 

 

 

企業の場合は、『社員一人ひとりが会社の理念と一致した目標を持ち、それを自分事と捉えて、やりがいを感じて働いている』というのが理想です。

 

 

 

会社の部品となって働くのではなく、人類の一員として、本当にやりたいこと、やるべきだと思えることをして生きていきます。

 

 

 

コロナ禍での自宅待機中に、『自分が本当にやりたいことって何だろう』と、あらためて考えた人は多いと思います。

 

 

 

どうしたらもっとワクワクしながら、自分の仕事に取り組めるのでしょうか。

 

 

 

みなさんにも、ぜひ考えていただきたいと思います。

 
 
 
 
 
 

本来自己肯定感は生まれながらに備わっている

 

 
 

ここで改めて、自己肯定感とは何かを説明しておきましょう。

 

 

 

自己肯定感とは、「私が私であることに満足でき、自分を価値ある存在だと受け入れられること」。私は、自己肯定感こそが「人生を支える軸となるエネルギー」だと考えています。

 

 

 

本来、自己肯定感は誰にでも生まれながらに備わっているもの。

 

 

 

実は、自己肯定感が一番高いのは赤ちゃんのときです。

 

 

 

伝い歩きを始めた赤ちゃんは、「転ぶかもしれない」「怖いからやめよう」なんて微塵も考えていません。

 

 

 

何度転んでも「自分はきっと歩ける」と信じてチャレンジし続けます。

 

 

 

だれもが赤ちゃんのときは「きっとできる」と、自己肯定感に満ち溢れています。

 

 

 

しかし、成長するにしたがい、さまざまなネガティブな経験によって自己肯定感は低下してしまいます。

 

 

 

でも、安心してください。

 

 

 

自己肯定感は何歳からでも高めることが可能です。

 

 

 

ただ、高めることができても、一生自己肯定感の高い人でいられるわけではなく、人生のさまざまな出来事の中で上がったり下がったりします。

 

 

 

大切なのは、自己肯定感が下がってしまったとき、再び高められる方法を把握しておくことです。

 

 

 

ところで、あなたは「自己肯定感の高い人」と聞いてどのような人物を思い浮かべますか。

 

 

 

ブレない自分を持っている人、強い芯のある人、どんなときも堂々と自分の考えを主張できる人──これらは、自己肯定感が強い人の典型だといえるでしょう。

 

 

 

しかし、ブレない強さにこだわり過ぎると逆に、小さな失敗をしただけで心がポキッと折れるようになってしまうのです。

 

 

 

 

 

 

選択肢に柔軟性を持てる人の強み

 

 

 

自己肯定感が高い人には「柔軟性」が備わっています。この柔軟性を私はよく、「心に"あそび"がある」と表現しています。

 

 

 

あらゆる物事に対し、「絶対にAだ」と執着せず、周囲の意見を受け入れる。

 

 

 

「Aもいいけれど、Bも素敵だな。でも今日はCにしておこう」と選択肢に柔軟性を持つことができる。

 

 

 

これが心に「あそび」のある状態です。

 

 

 

もしCに失敗したとしても、「こんなこともあるよね」と笑顔で受け入れられるようになることが大切なのです。

 

 

 

「あそび」は心の中にある、まっさらで自由な空間。空間があるから、自分とは異なる人の意見も、広い心で受け入れることができます。

 

 

 

自己肯定感が低いと、どうしても視野が狭くなり、一度決めた物事に固執してしまう傾向になります。

 

 

 

そんなときは、心に「あそび」があるかどうか、自分自身に問いかけてみてください。

 

 

 

自分には青い服が似合う、青を選んでいれば間違いないと思い込んでいたけれど、たまには赤い服を選んでみるのもいいかもしれない。

 

 

 

緑色を試すのもおもしろそうだ――そんなふうに、ときには迷ったりブレたりした方が、自分の可能性も広がって、日々が輝き、人生が楽しいものになります。

 

 

 

 

自己肯定感が高いと、「私の未来は明るいんだから、1回ぐらい失敗したって大丈夫!」と前向きな気持ちで赤や緑色を選択できるようになります。

 

 

 

 

すると、ますまずポジティブなエネルギーが湧いてきて、人生を楽しむためのアイデアがどんどん生まれてきます。

 

 

 

 

今持っている自分の価値観を強く信じ続けるのではなく、ときには自分自身を疑ってみてください。

 

 

 

 

自分は何を大切にして生きていきたいのか、どんな人間になりたいのか――時の流れとともに、答えは少しずつ変化しているはずです。

 

 

 

 

迷って、ブレて、変化するから、次の新しい発想や行動が生まれ、人生に豊かな彩りを与えてくれます。

 

 

 

変化に対応するのは難しいことでも大変なことでもなく、実はとても楽しいことなのですから。

 

 

 

「なにがあっても受け入れる」という柔軟な心で自己肯定感を養っていくと、自分の人生を自分でデザインできるようになります。

 

 

 

みなさんは今までの自分とは違う実感と、自信に気づくことができるでしょう。

 

 

自分に起きることはすべてギフト

 

 
 

自分はなにを選んで、なにを大切にして、どんな人間になりたいのかを考え、迷ったり、ブレたりしながら人生を歩んでいきます。

 

 

 

その時々で自分が選んできたものが、自分の人生を形作ります。

 

 

 

 

世間の常識や体裁など、だれかが敷いたレールの上を走るのではなく、自分で考えた道を自分の足で歩んでいるという実感です。

 

 

 

ここに、人生の大きな喜びがあるのです。

 

 

 

いいことも悪いことも、好きなことも嫌いなことも、自分の身に起きるすべては、理想の人生をデザインするための「ギフト」です。

 

 

 

幸せとは満ち足りることではなく、気づき続けることです。

 

 

 

毎日自分の身に起こるさまざまなできごと、つまりギフトから、どんな気づきを得ることができるのでしょうか。

 

 

 

それは、人ぞれぞれ異なります。

 

 

 

過酷なギフトから、「希望」を見いだせた人のように、どのようなギフトを受け取っても、肯定的に受け止めて感謝をすることです。

 

 

 

その積み重ねによって自己肯定感が高まり、人生がますます楽しくなっていくはずです。