幸せとは「為し合わせ」です。
「お互いに与え合う関係」になりましょう。
いままで、数多くの方とお会いすることができました。
印象に残る出会いがたくさんあり、なかでも、ビジネス研修に来てくださったフードコーディネーターのMさんは、「また会いたい」と思わせてくれたひとりです。
ハンカチを鼻にあてていたので、私は「どうぞ使ってください」と声をかけ、持っていたポケットティッシュを差し上げたのです。
すると、お昼休みを終えたころ、Mさんが「先ほどのティッシュのお返しです」といって、私に「のど飴」をくださいました。
お昼休みの間に、雨が降るなかを、わざわざコンビニまで買いに行ってくださったのです。
値段にしたら、わずか110円の「のど飴」ですが、私はMさんの素直な気持ちがうれしくて、「この人と友だちになりたいな」と思いました。
実際、翌日にはお礼のメールをいただき、それを機に交流が始まりました。
「のど飴」を買いに行く時間も、お礼のメールを書いている時間も、Mさんは、私のことを思ってくれていたことでしょう。
目の前にいない私のことを考え、私のために時間を割いてくれた「その気持ち」こそ、なによりもうれしいお返しでした。
人間関係を長続きさせるには「お互いに、与え合う関係」を築くべきだと思います。
相手を思いやり、わけ合う。
一方的に尽くすのではなくて、「与えて、与えられる関係」になったときに、本当に信頼できる人間関係が築かれるのです。
私の場合、「お互いに与え合える人」とは、自然と長い付き合いになり「一生付き合いたい」と思っています。
サロンメンバーのFさんも、「一生付き合いたい友人」です。
Fさんが私の家に泊まりに来たときのことです。
Fさんの手が滑って、持っていたグラスを落としてしまいました。
幸い割れることはありませんでしたが、ジュースがこぼれて、テーブルクロスが少しだけ、汚れてしまいました。
洗濯をすれば済むことですし、シミになることもありません。
私にとっては些細な出来事でした。
ですが、Fさんは気にしてくれたのでしょう。
後日、「せっかく止めていただいたのに、失礼なことをしてしまいました」という謝罪の気持ちとともに、彼女からお詫びのプレゼントが届きました。
そんなことなどすっかり忘れていた私ですが、Fさんの気持ちがとてもうれしく感じました。
「幸せ」の語源は「為し合わせ」だといわれています。
とても素敵な言葉だと思います。
「人は、ひとりでは生きられない」そのことがわかっていれば、自然と「為し合う」つまりお互いにしてあげることができるのではないでしょうか?
相手が喜ぶことを「為し合う」ことによって、人は本当の「幸せ」を感じることができるようになるのですね。