1980年。
東京から岡山に転校してきた佐々岡鮎子は標準語を
からかわれ、クラスに馴染めずにいた。
なんとかクラスの輪に溶け込もうと耳に残った『ものすごい』を
指す『でーれー』という岡山弁を何かにつけ使うが、『でーれー
佐々岡』というあだ名をつけられてしまう。
鮎子はギターのうまい大学生のヒデホくんを心の支えに、
彼と自分との恋愛漫画を描いていたところ、クラスの中でも目立ち
鮎子も憧れていた秋本武美が読んでしまう。
武美は鮎子の漫画を面白いと言い、続きを読みたがった。
それ以来二人は親しくなっていくが、クリスマスイブの日に
あることをきっかけに仲違いしてしまう。
仲直りすることができないまま、それぞれの道を歩んでいく
二人。
それから30年後、漫画家になった鮎子は母校での講演会の
ため岡山に戻ってきた。
そこで武美と再会。二人の思いが浮かび上がっていく……。