主人公の男は地下鉄の駅員。
家に帰れば口やかましい女房、喧噪の中の仕事、単調な毎
日に無気力になっている。
何かを変えようとしながらうまく行かない。
そんなある日、男は暴漢に襲われている少女じゅんを助け、
家まで送っていく。
別の日、勤め帰りに酒場に立ち寄り、そこで酔っ払いとやくざの
小ぜりあいにまき込まれて右手を怪我した。
駅前の噴水で血を流していると、不思議な少女みくが
近寄って来た。
みくは男を水のないプールへ連れて来て裸になる。
しかし男はみくに手も触れずに去っていく。
男はその足でじゅんの部屋へ忍び込もうとするが気付かれ、
戸締りをするように注意して出てゆく。
夏休みのある日、男は息子の昆虫採集で使う注射器を
見ていて、女を昆虫のように薬で眠らせることを思いつく。