地方から東京に転勤してきた会社員の富山は人との
付き合いが苦手なため、近所付き合いのない平穏で自由な
生活を考えていた。
しかし、たまたま入った不動産屋で知り合った同年代の
岡崎に妙に親しくされ、半ば無理やり自分の住んでいる
アパートを紹介される。
そこには優しく迎え入れてくれる大家夫婦の亮治と陽子、
どこか淋しげな表情の美女、美緒が住んでおり、富山は困惑
しながらも入居を決める。
ある日、美緒と岡崎が口論する現場を目撃する。
「俺が見たあれは……!」と怒りで取り乱す岡崎に対し、
奇妙なほどに冷静な美緒。
翌日、「アパートから出て行け!」という言葉を残し、
岡崎が無残な姿で発見される。
不可解な死を前に、富山は職場の同僚、千佳と
共にアパートの住民を調べ始める……。