【生きてるだけで、愛】 | はるんのブログ

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日常の出来事や趣味&育児など②ほぼ自己満ブログです☆

寧子津奈木は同棲して3年。

 

もともとメンタルに問題を抱えていた寧子は鬱状態に入り、

 

バイトも満足に続かない。

 

おまけに過眠症のため、家にいても家事をするわけでも

 

なく、敷きっぱなしの布団の上で寝てばかり。

 

との電話やメールでのやり取りだけが世間との唯一の

 

つながりだった。

 

一方の津奈木も、文学に夢を抱いて出版社に入ったものの、

 

週刊誌編集部ゴシップ記事執筆の日々。

 

仕事にやり甲斐を感じることもできない津奈木であったが、

 

それでも毎日会社に通い、ほとんど家から出ることのない

 

寧子のために弁当を買って帰る。

 

津奈木は寧子がどんなに理不尽な感情をぶつけても静かに

 

やり過ごし、怒りもしなければ喧嘩にすらならない。

 

そんな態度に寧子は不満が募るばかりだった。

 

だがお互いに自分の思いを言葉にして相手に伝える術は

 

持っていない。

 

ある日、いつものように寧子が一人で寝ていると、部屋に

 

津奈木の元恋人・安堂が訪ねてくる。

 

彼女は津奈木に未練を残しており、寧子と別れさせて

 

彼を取り戻したいと言う。

 

まるで納得のいかない話であったが、寧子が津奈木から

 

離れても生きていけるように、なぜか安堂は寧子の社会

 

復帰と自立を手助けすることになる。

 

こうして寧子は安堂の紹介で、半ば強制的にカフェバー

 

バイトを始める。

 

当初は嫌がっていたものの、自分を受け入れてくれる

 

店の人たちへ寧子は次第に心を開き出す。

 

だがある日、些細な事がきっかけで、店を飛び出して

 

しまう寧子。

 

同じ頃、津奈木は入稿間際の原稿を

 

巡って上司と言い争っていた……。