転勤で岩手に移り住んだ今野は、慣れない土地で出会った
同僚の日浅に心を許し、次第に距離を縮めていく。
2人で酒を酌み交わし、釣りをし、遅れてやってきたかの
ような成熟した青春の日々に、今野は心地よさを感じていた。
しかし、ある日突然、日浅は何も言わずに会社を辞めてしまう。
しばらくして再会を果たした2人だったが、一度開いた距離が
再び縮まることはなく、その後は顔をあわせることなく時が流れて
いく。
そしてある時、日浅が行方不明になっていることを知った
今野は、日浅を捜すが、その過程で日浅の数々の影の顔、
裏の顔を知ってしまう。