ベルリンのカフェで働くケーキ職人のトーマスと、
イスラエルから出張でやって来る妻子あるなじみの
客オーレンは、いつしか恋人関係へと発展していった。
「また1ヶ月後に」と言って、オーレンは妻子に待つエル
サレムへ帰っていったが、その後オーレンからの連絡は途絶えて
しまう。
オーレンは交通事故で亡くなっていた。
エルサレムで夫の死亡手続きを済ませた妻のアナトは、
休業していたカフェを再開させ、女手ひとつで息子を育てる
多忙な毎日を送っていた。
アナトのカフェに客としてトーマスがやってきた。
職を探しているというトーマスにアナトは戸惑いながらも
雇うことにするが……