東京で鳴かず飛ばずの俳優をしている32歳の兄、海野龍助と、
地元横須賀でストリートミュージシャンをしている28歳の
弟、虎太。
龍助は人生に迷い、数年振りに横須賀に帰ってくる。
久しぶりの再会に2人はぎこちなくなる。
虎太は数年前に龍助と始めた便利屋をまだ続けており、龍助も
行きがかりで商売を手伝うことに。
そんな兄弟の元に、若い女性、ナオミが現れる。
ナオミは米軍基地の軍人と日本人ジャズシンガー、
ヨーコの娘で、数ヶ月前に亡くなった父親の手紙を父の友人に
届けるため横須賀に来たのだった。
兄弟の助けもあり、ナオミは父の友人と会い、意外な事実を
知らされる。
幼いときに死んだと聞かされていたナオミの母親が、日本で
生きているかも知れないと言うのだ。
それが本当ならママに会いたいというナオミを放っておけない
2人は、ナオミの母親探しを手伝うことになる。
しかし時間は、ナオミの大学が始まるまでの1週間しかない。
虎太のカノジョ、美咲も加わり、20年以上前の失踪事件の
真相を突き止めようと、兄弟は横須賀中を奔走する。
そんな彼らの前に、様々な難題や敵が立ちはだかる。
龍助のタレ込みで逮捕されたと思い込んでいる元親友のチンピラ、
鉄ニや、横須賀を牛耳るヤクザの親分、謎の元アメリカネイビー
のマックス、ナオミの母親の過去を知る有力政治家、テロを目論む
怪しい外国人など、横須賀ならではの国際性と多様性の入り
交じった状況のなか、兄弟たちは思いもよらなかった事実にたどり着く・・・・。