指揮者小澤征爾氏が亡くなられた。 | 田中晴子のブログ "La vie quotidienne"

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フランスバロック、近代の音楽大好き。近頃バッハも好き。シューベルトも。アンリ・バルダ先生にピアノを習って21年目。音楽まっしぐら、でも寄り道、脱線のカジュアルブログを始めました。田中晴子オフィシャルサイトも宜しく。https://www.harukotanaka.com

指揮者の小澤征爾氏の訃報を知ったのは、夜10時のニュースでした。


何気なく画面を見ていたら、トップのニュース報道の文字を見て、そうだったのかと、愕然としてしまった。



…………一度だけ演奏を聞いた事がある。


小澤征爾氏が、ボストン交響楽団の音楽監督を勤めていた時期に、来日して、アルバン・ベルクのオペラ「ヴォツェック」の名古屋での初演をすると言うので、聞きに行きました。


オーケストラは、新日本フィル。


オペラですが、演奏会形式を採用。

とは言え、趣向を凝らした独特の舞台設定のステージで、面白い演出だと思いました。


アルバン・ベルクのヴォツェックなんて、全く知らない作品だったのですが、そんな私でも、小澤征爾氏の指揮は、難解さを解きほぐすかの様な明確な音楽作りの際立つ演奏だったと、記憶しています。


キャストには、声楽家の岡村喬生氏も出演していらして、重厚な舞台となっていました。


かなり前の事なのですが、この演奏会の記憶が、未だに人の心の中に鮮明にあると言う事は、やはりすごい事です。


ましてや、初めて聞いた曲だったのですから……。


素晴らしい演奏と言うものは、記憶から消えずに生き続けます。


御冥福をお祈り致します。